ポリフォニーデジタルがおくるレース&カーライフシミュレーション・
グランツーリスモより、安藤まさひろ作・編曲、2の『Moon Over The Castle』。
オープニングデモで流れます。
グランツーリスモシリーズのうち、ナンバリング2作目として登場した本作。実在の自動車をモデルとした500車種600グレードを超えるクルマが用意されていて、卓越した物理エンジンによる本物らしい挙動とリアル志向なグラフィックが特徴である。コース数も順当に増加していて、市街地やダートなど、いろんな条件下で走りを追体験できるようになった。プレイステーションのハード性能をフル活用した仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは安藤まさひろ氏と大平勇氏。いずれも前作でも作曲を手がけた作曲家で、このうちサウンドプロデューサーを兼任する安藤氏はフュージョン系のインストゥルメンタルバンド・T-SQUAREに所属している。また、編曲のみの参加で同じくT-SQUAREの松本圭司氏も参加している。前作同様、レース中のBGMは安藤氏、めその他のメニューのBGMは大平氏が担当している。本作ではレースシーンを華麗に、爽快に、そして鮮やかに彩るスピーディーな楽曲が多く揃っている。サウンドトラックはエンジンノイズなどのSEも含めて収録されたものが発売されている。
シリーズ通してのメインテーマ『Moon Over The Castle』は、毎回新規のオープニングムービーとともに新規のアレンジが施されるが、本作において流れるこの曲は安藤氏によるセルフアレンジである。イントロの静かなピアノのソロでメロディーラインの美しさを引き立てた後、ムービーでの自動車の発車に合わせてギターが始まり、一気にロック調へと転進する。ときに物悲しくも感じられる怒涛の旋律が何度も何度も力強くサビを反復し、鮮やかな疾走感を漂わせる。最後はイントロ同様にピアノの澄んだ音で締め括ることで最高の後味を生む。ピアノの静けさとギターの激しさが見事に融合した一曲である。
他のアレンジも良いですが、個人的にはこれが一番好きです。静と動の対比が絶妙でとても素敵ですね。