VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を適当に紹介します。

#033 『Aquatic Ambiance』(David Wise/スーパードンキーコング/SFC)

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スーパードンキーコング第一作目より、David Wise作曲の『Aquatic Ambiance』。

いくつかの水中ステージで流れます。

イギリスのレア社が開発し、当時最先端の技術を用いたハイクオリティのグラフィックとサウンドでスーファミの限界に挑戦した本作。3DCGを本格的に導入し、プレイヤーの探索意欲を掻き立てる美麗な映像は、同じく美麗で聴きごたえのある音楽とともに、多種多様なステージで構成される賑やかな世界観への没入感を最大限にまで高めている。

本作の作曲はレア社のサウンドチームより三人(David Wise氏、Eveline Fischer〈Novakovic〉氏、Robin Beanland氏)が担当している。そのなかでも数多くの楽曲を手掛けたDavid Wise氏は、ゲーム音楽という枠にとらわれないアンビエントイージーリスニングエレクトロニカなどのジャンルをも本作に取り込んだ。バナナの奪還というどこかシュールなストーリーのもと、よく練られた難易度を誇る横スクロールアクション、それを静かに華麗に彩る楽曲群は、まさに圧巻の出来である。

さながら環境音楽のように主張しないメロディラインに、美しい音色の組み合わせが生み出す寂寥感が、生命の源たる水の持つ神秘的な特徴をあますことなく描き出している。タンバリンのようなジングル音がビートを刻みつつ、伴奏として奏でられ続けるコード進行が、水の雰囲気というこの曲の題にぴったりな臨場感を醸している。

Wise氏のお気に入りでもあるそうで、たびたびアレンジされていますね。トロピカルフリーズの『しんぴの深海』は同じく水中ステージとして人気ですが、WiiU音源のそれと比べてもスーファミ時代のこの曲がいかに技術的に突出しているかが窺えます。参考までに『しんぴの深海』をどうぞ。

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