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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#055 『Fly』(庄司英徳/龍が如く3/PS3)

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セガがおくるアクションアドベンチャー龍が如くより、

庄司英徳作曲、3の『Fly』。ラスボス戦で流れます。

実在の歓楽街をコンセプトに、極道の社会を描く龍が如くシリーズのうち、ナンバリング3作目にあたる本作。前作の騒動から二年、沖縄に移った桐生一馬は、米軍基地拡大とリゾート開発計画をめぐる複雑な陰謀に巻き込まれていくことになる。本作ではおなじみの東京・神室町に加え、沖縄・琉球街も登場し、強化されたグラフィックでリアル志向の街並みを散策することができる。抗争だけでなく日常生活にも密着した骨太な人間ドラマ、シームレスによる大迫力のバトル、釣りやカラオケなどの充実したミニゲームなど、PS3のハード性能にあわせて順当にパワーアップした仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは庄司英徳氏をはじめとするセガ所属の多数の作曲家たち。特に庄司氏は龍が如くシリーズサウンドの生みの親で、リードコンポーザーとして多くの楽曲の作曲を手がけている。本作ではおなじみのハードボイルドなギターサウンドが揃っているほか、カラオケ用の曲として主題歌以外にもボーカル曲もいくつか用意されているのが特徴である。サウンドトラックは通常のもののほか、シリーズの楽曲を集めたベスト盤にも一部本作の楽曲が収録されている。

本作のラスボス戦で流れるのがこの曲である。前2作とは趣の違うラスボスが相手となるが、そのキャラクター性に応じた冷徹な曲調が印象的である。じりじりと焦らすように奏でられるイントロに続く、暴力的で、それでいて冷静さをも感じさせるエレキギターの音色は、どこか知的な印象を与える。さらに中盤のサビでは、一切のわだかまりを発散させるような開放感があり、狂気的な執着心を持ちながらも、狂人には程遠い人間味あふれるラスボスの性格を体現している。

極道というイメージにふさわしい一本筋の通った曲調に痺れます。