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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#068 『ALONE』(伊藤賢治/サガ フロンティア/PS)

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ごった煮の世界観が魅力的なサガフロンティアより、伊藤賢治作曲、『ALONE』。

生命科学研究所というダンジョンで流れます。

七人の主人公から一人を選択し、サスペンスやヒーローものやSFに至るまで、様々なテイストのシナリオが用意されている本作。リージョンと呼ばれる多種多様な小世界のなかで、それぞれまったく別の物語を背負った主人公たちが繰り広げる群像劇が特徴である。そのあまりのボリュームゆえにところどころイベントが削除された経緯もあって、未完の名作と名高い。

本作の音楽を担当するのは伊藤賢治氏。Sa・Ga2で目覚ましいデビューを果たして以来、サガシリーズの楽曲を軒並み担当している。氏は本作では雑多な世界観に合わせて、音楽の多面性を表現すべく作曲に挑み、特にラスボスの戦闘曲は主人公が七人いるから七つ、という常軌を逸したこだわりが見受けられる。

生命科学研究所で流れるこの曲は、題名が示す通り、シンプルながらも寂寥感あふれるメロディーラインが耳に残りやすい。生命科学研究所は、その仰々しい名前に反して(制作の事情により)イベントがないダンジョンだが、話しかけると問答無用で戦闘に突入する研究員たちの意味深な台詞が、何かしら物語性をにおわせる仕組みになっている。最後まで明かされることのない真実に対するむなしさとやるせなさを、希望と絶望の入り混じった物憂げな調べが静かに表現している。

倫理への背徳とか神への冒涜とか、ぞくぞくしますね。生命科学研究所はあえて詳細が描かれなくて正解だった、と言えるかもしれません。そのおかげで不気味さと、音楽の素晴らしさが引き立っているように感じられます。