VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#074 『ENDING』(YMCK/PiCOPiCT/NDS)

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任天堂がおくるサウンド+ビジュアルゲーム・Art Styleより、

YMCK作曲、PiCOPiCTの『ENDING』。スタッフロールで流れます。

シンプルな操作性と安価な値段設定をコンセプトにしたGBAbit Generationsの系譜を辿るArt Styleシリーズのうち、第2弾にあたる本作。DSi専用のタイトルとして登場した、ドット絵を主軸に据えたレトロ風味のブロック消しである。上から下に降ってくる、ピクトと呼ばれるブロックを、下画面にうまく配置して消していくことにより、消去した色や数に応じて上画面にドット絵を描かれていき、絵が完成するとステージクリアとなる。各ステージはどれもファミコンのソフトをテーマに構成されていて、昔懐かしいグラフィックとともにパズルを楽しめる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはYMCKの面々。8bitサウンドを得意とするチップチューンミュージックユニットである。本作ではレトロな世界観にあわせて、ファミコンの名作・名曲をアレンジした楽曲が数多く揃っている。また、ステージの進捗状況(上画面のドット絵の完成具合)に応じて徐々に音数が増えていく仕様になっている。サウンドトラックは未発売だが、ゲーム中にサウンドテストが完備されていて、シャッフル再生に対応しているほか、ミュージックプレイヤーとしてDSi本体を閉じた状態でも聴くことができる。

エンディングで流れるのがこの曲である。幕引きのシチュエーションにお誂え向きな、本作の集大成と言える豪華なアレンジに仕上がっている。本作オリジナルの『OPENING』の旋律を効果的に用いながら、ステージのテーマとして登場したマリオ、エキサイトバイクレッキングクルーゼルダデビルワールドアイスクライマーバルーンファイト、ベースボールの計8作の楽曲をメドレーで繋げている。なかには地下BGM(マリオ)の背景にバイクの走行音(エキサイトバイク)が伴奏の役割を果たすなどという一風変わった変化球も仕込んである。細部までレトロを追求し尽くした本作にふさわしい一曲である。

半ばジングルのようなオープニングをこんなに軽やかに小気味いいメドレーに発展させるとは圧巻です。音の繋ぎ目も違和感がないですね。『OPENING』もどうぞ。

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