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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#076 『迷宮-密林航行』(古代祐三/セブンスドラゴン/NDS)

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イメージエポックがおくるRPGセブンスドラゴンより、

古代祐三作曲、『迷宮-密林航行』。森林のダンジョンで流れます。

世界樹の迷宮シリーズでディレクターを務めた新納一哉氏による完全新作として登場した本作。竜の暴走により壊滅的な被害を被った世界を舞台に、ハントマンと呼ばれる冒険者たちは人類の生き残りをかけて戦うことになる。人間とドラゴンの関係性を描いた王道シナリオが特徴で、世界樹の迷宮譲りのキュートなグラフィックとは裏腹のシビアな描写や難易度が印象的である。豊富なクエストや666体にも及ぶドラゴンの討伐目標など、やり込み要素も充実した仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは古代祐三氏。後述のレトロ音源用の編曲者として、新井武氏と柳川剛氏も参加している。古代氏は世界樹の迷宮シリーズでも作曲していて、氏による音楽は本作の目玉要素の一つでもある。本作では、ファンタジー色の強い世界観に沿ったオーソドックスなサウンドが多く揃っていて、特に終盤において(世界樹におけるFM音源をイメージしてか)楽曲をレトロ音源に切り替えられるアイテムを入手することができる。サウンドトラックは通常音源とレトロ音源の両方を収録したものが発売されている。

ロラッカ森林をはじめ、森林系のダンジョンで多く流れるのがこの曲である。ピアノとアコースティックギターによる静謐の音色は、滅びゆく世界の森という雰囲気を見事に体現していて、身に染みるような哀愁にあふれている。終始似通った伴奏を奏で続けるギターと、その上を滑らかに神秘的に、木霊しながら響くピアノの旋律が、ほんのりと退廃の香りを漂わせている。柳川氏が編曲を担当したレトロ音源ver.では幻想的なフレーズをチップチューンに置き換えた素朴なアレンジとなっていて、後半にスネアドラムのような音を加えてみるなど、原曲とは異なる力強さを垣間見ることができる。

2020のアンビエントなアレンジもいいですよ。作品の舞台設定に合わせて、電子音を主軸に据えた現代風の音使いが美しいです。レトロ音源ver.と、2020の『渋谷-密林航行』をあわせてどうぞ。

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