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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#091 『売買ノ街』(岡部啓一/ニーア ゲシュタルト・レプリカント/X360・PS3)

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ドラッグオンドラグーンのヨコオタロウ氏がディレクターを務めたニーアより、

岡部啓一作曲、ゲシュタルトレプリカントの『売買ノ街』。海岸の街の曲。

人類が滅びゆく世界。謎の病に侵された最愛の娘または妹を救うべく旅に赴くという一見王道にも思えるシナリオの本作は、その癖のある狂気的な世界観が、個性豊かなキャラクターたちと相まって非常に魅力的である。ゲシュタルトでは父娘の、レプリカントでは兄妹の物語が描かれ、一周しただけではとても味わい尽くせない奥深さと、それを彩る幻想的なサウンドが好評を博している。

本作の音楽を担当したのはモナカの岡部啓一氏。全曲の作曲を一手に担い、いくつかの曲に関しては同じくモナカのスタッフである石濱翔氏や帆足圭吾氏などがアレンジしている。滅びの世界を体現した儚げな楽曲が多く、造語を用いたEmi Evans氏によるボーカル曲はどれも作品の雰囲気にぴったりである。ボーカル曲以外にもコーラスを積極的に取り入れ、数々の叙情的な音色を生み出した。

海岸の街は、地中海を彷彿させる真っ白な建物が立ち並ぶ美しい街並みが特徴である。そこで流れるこの曲は、交易が盛んで賑やかな外観とは裏腹に、アコースティックギターで奏でられる寂しげな曲調となっている。切なく虚ろなコーラスが、活気溢れる実際の街の風景と見事な対比を成している一方で、メロディアスな曲調は海に臨む景色と同様の美しさを誇る。公式の設定資料集では売買にまつわる主人公の苦渋の決断が明かされていて、この曲に秘められた悲しみを読み取ることができる。

続編のオートマタでは楽曲がややこしいことになっていますね。クオリティの高さは相変わらずですけれども。