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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#112 『Planet Wisp - Act 1』(床井健一/ソニック カラーズ/Wii・NDS)

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セガがおくるハイスピードアクション・ソニックより、

床井健一作曲、カラーズの『Planet Wisp - Act 1』。同名のステージで流れます。

ソニックシリーズのうち、WiiとDSのマルチプラットフォームで同時発売された本作。悪の科学者Dr.エッグマンが突如建設した超巨大宇宙遊園地エッグプラネット・パークをめぐり、ソニックは現地に住む宇宙人・ウィスプの協力を得ながらエッグマンの野望を打ち砕くことになる。DS版は上下二つの画面を駆使したオーソドックスな2Dアクション、Wii版はワールドアドベンチャーの流れを汲んだ2D・3D兼用アクションとなっていて、ウィスプたちの能力を借りて発動するカラーパワーにより、レーザーやドリルなどに変身してギミック満載のステージを攻略していく。勧善懲悪調の軽妙なシナリオや、スピーディーなアクション、機種別に異なる仕様の数々など、簡潔ながらも爽快な仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは大谷智哉氏、熊谷文恵氏、小林秀聡氏、床井健一氏、南波真理子氏、幡谷尚史氏。編曲のみでLarry Hochman氏も参加している。Hochman氏を除き、いずれもセガ所属の作曲家である(このうち熊谷氏と南波氏は退社済み)。なかでも床井氏は本作のサウンドディレクターを務めていて、結構な数の作曲と編曲を両方こなしている。鮮やかな色彩をテーマとする本作にふさわしい、ヴィヴィッドでハイブリッドな、メリハリ豊かな楽曲が揃っている。サウンドトラックには主題歌やステージクリアジングルなども含めて収録されている。

自然と科学が融合したプラネットウィスプのステージで流れるのがこの曲である。全編にわたり主役を務める疾走感あふれるピアノの音色が印象的で、アップテンポながらもクールな落ち着きを漂わせている。終始スピードを落とすことなく、大胆に曲調を変えることもなく繰り返されるメロディーラインは、ときどき荒っぽく唸るエレキギターによって洗練された雰囲気を醸す。機械に侵食されていく大自然の哀愁と、そのなかを颯爽と駆け抜ける心地良さを見事に表現している。

Act2ではもっとエレクトロニックになると言いますか、機械っぽい音が加わって、Act3ではさらに無機質な響きへと変遷していくのですが、それでも相変わらずピアノの音は美しくて、無機質ながらも決して無感情ではない、起伏に富んだスタイリッシュなアレンジとなっています。『Planet Wisp - Act 2』(上)と『Planet Wisp - Act 3』(下)、あわせてどうぞ。

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