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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#116 『vs 和風な妖怪』(西郷憲一郎/妖怪ウォッチ2 元祖/本家/3DS)

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レベルファイブがおくるRPG妖怪ウォッチより、

西郷憲一郎作曲、2の『vs 和風な妖怪』。和風な妖怪とのボス戦で流れます。

妖怪ウォッチシリーズのうちナンバリング2作目にあたる本作。突如消えてしまった妖怪ウォッチをめぐり、やがては過去にタイムスリップして妖怪ウォッチ誕生に迫ることになる。現代のみならず過去の町を探索しつつ、小さな悩みから大きな事件まで妖怪絡みの案件を解決していく。複数バージョンになったことから、双方の間で一部ストーリーや出現妖怪が異なっていて、後にマイナーチェンジ版として新エピソードを追加した真打が登場した。

本作の音楽を担当するのはレベルファイブ所属の西郷憲一郎氏。シリーズ通して単独で作曲している氏は、前作を大きく上回る数の楽曲を本作のために作曲した。幅広い世代に親しまれることを念頭に、キャッチーで明快なメロディーラインをつくるというコンセプトのもと、ちょっぴり不気味だったりちょっぴり和風だったりといった、妖怪を題材にしているからこその曲調が特徴である。サウンドトラックは前作の楽曲や劇場版のエンディング曲などとあわせて一つのアルバムに収録されている。

カブキロイドをはじめとする和風な妖怪とのボス戦で流れるのがこの曲である。尺八や三味線といった和楽器エレキギターを組み合わせた本格的な和風ロックナンバーである。激しく掻き鳴らされるギターの旋律で戦闘曲にうってつけな力強い昂揚感を生み出し、和楽器特有の味わい深い響きによって快い聴き心地を生み出す。1分手前で三味線パートが入ると、初めのうちは非常にシリアスでストイックな印象を与えるが、1分12秒から口琴を彷彿させるような弾力のある音色が加わることで、本作ならではのおどけた雰囲気をも漂わせる。派手で雅やかで遊び心に満ちた一曲である。

格好良いのと同時に愛嬌もあって素敵ですね。