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#141 『Fighting Blade』(工藤吉三/グランナイツヒストリー/PSP)

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ヴァニラウェアがおくるファンタジーRPG・グランナイツヒストリーより、

工藤吉三作曲、『Fighting Blade』。戦争モードの接戦時などで流れます。

朧村正に次ぐマーベラスヴァニラウェアの協業タイトルとして登場した本作。アヴァロン女王国、ログレス帝国、ユニオン王国の三国間で戦争が繰り広げられるなか、プレイヤーは騎士を養成し、戦場に送り出していくことになる。オフラインで騎士を育てる育成モードと、データをサーバーに同期することで疑似的なオンラインプレイを実現しつつ騎士を戦わせる戦争モードの二つの要素があり、オンとオフの両方のプレイスタイルを手軽に楽しめる。戦闘システムはオーソドックスなコマンド選択式の戦闘システムだが、陣形やスキルによって戦略的な立ち回りを要する。上質な世界観と相まって堅実な仕上がりとなっているが、発売後わずか二年でオンラインサービスが終了した。

本作の音楽を担当するのは岩田匡治氏、金田充弘氏、上倉紀行氏、工藤吉三氏の四人。いずれも当時、音楽制作会社ベイシスケイプに所属していた作曲家たちで、このうち金田氏(本作ではサウンドディレクターを務めている)と工藤氏は現在も所属している。本作では戦争をテーマにしていることから、戦闘曲が多く収録されているのが魅力で、戦況に応じて曲が切り替わる演出も見受けられる。壮大な舞台設定にふさわしい、オーケストラを主調としたシンフォニックな楽曲が多く、曰く「重厚さを出しつつも聞きやすく」なるよう工夫したとのことである。サウンドトラックは2枚組で発売されている。

数ある戦闘曲のうち、育成モードのイベント戦や戦争モードの接戦時に流れるのがこの曲である。イントロから高音のストリングスで先制攻撃を仕掛け、ドラムと組み合わせながらブラスやフルート、ピアノやギターなど、様々な楽器をもって総攻撃を加えることで、一瞬の隙をも与えさせない疾走感たっぷりな曲調に仕上がっている。どこをどう切り取っても、すべてがサビと言わんばかりの徹底したシンフォニックサウンドが、接戦というシチュエーションの熱さを濃密に表現している。

終盤になるとClimaxアレンジが流れますが、そちらは新パートが追加されたり、より重厚な、有終の美を飾るにふさわしい音使いが特徴です。『Fighting Blade(Climax)』、あわせてどうぞ。

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