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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#167 『神秘の館 勝利目前』(伊藤賢治・高野智恵美/カルドセプト リボルト/3DS)

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ボードゲームトレーディングカードゲームを掛け合わせた力作・カルドセプトより、

伊藤賢治・高野智恵美作曲、リボルトの『神秘の館 勝利目前』。ソムニア戦の曲。

ボードゲームのとっつきやすさとトレーディングカードゲームの奥深さをいいとこどりして誕生したカルドセプトシリーズ。97年にセガサターンで登場して以来、様々なハードに続編が発売されているロングランシリーズで、その優れたゲーム性からマニアックな人気を誇っている。本作はリメイクを除くと10年ぶりの新作で、旧作と比べてかなり劇的に変化したシステムとゲームバランスは、セプターたちに新たな対戦の可能性を切り拓いた。

本作の音楽を担当するのはセカンド以来シリーズの作曲に携わっている伊藤賢治氏と、ジョーダウンスタジオより高野智恵美氏、八幡浩暢氏、渡邊雄基氏の、計四名である。このうち伊藤氏はメインコンポーザーとして、メインテーマや戦闘曲全般をはじめとする数多くの楽曲を作曲している。とりわけ戦闘曲は戦況に応じて序盤・勝利目前・バトルとそれぞれ三種類用意されていて、そのどれもが試合の駆け引きを大いに盛り上げてくれる扇情的な仕上がりとなっている。

敵側・伯爵軍に所属し、図書館の司書を務めるソムニアとの戦いにおいて、後半に差し掛かる頃に流れ出すこの曲は、慇懃無礼で冷たく突き放すような態度を取る彼女にふさわしいミステリアスさを醸している。前半戦の『神秘の館 序盤』と同じく幻想的な雰囲気を纏いつつ、アップテンポでエスニックな色合いを加えることで、ますます白熱する試合展開を情熱的に彩る。息を呑むほどのメロディーラインの美しさに、絶えずリズムを刻む独特な音使いが、吸い込まれるような没入感を生み出している。

シンキングタイムにはもってこいの一曲。『神秘の館 序盤』もあわせてどうぞ。

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