VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#168 『祈りの鐘は鳴らない』(中島享生/エナジーブレイカー/SFC)

www.youtube.com

ネバーランドカンパニーが手掛けるスーファミ末期のシミュレーションRPG

エナジーブレイカーより、中島享生作曲、『祈りの鐘は鳴らない』。

ラストダンジョンである夢幻聖院で流れます。

エストポリス伝記ルーンファクトリーなどで知られるネバーランドカンパニーが、スーファミでの最後の作品として送り出した本作。一度崩壊した世界を舞台に、主人公のマイラは自身の記憶の謎を追い求めて時空を超えた冒険へと旅立つ。オーソドックスな筋書きながらも王道とは一線を画する、丁寧につくり込まれたユニークなゲーム性が、すでに次世代機の64が発売されていたなか、隠れた名作として高く評価されている。

本作の音楽を担当するのは当時ネバーランドカンパニー所属にしていた塩野康範氏、中島享生氏、山本祐世氏の三名。このうち中島氏はメインコンポーザーを務めていて、塩野氏は三曲、山本氏は二曲のみ参加している。ネバーランド特有の質の高いサウンドは本作でも顕著で、オリジナルサウンドトラックのみならず、発売から十年後にアレンジ入りのサントラも販売されるなど、音楽面の人気は根強い。

記憶の謎が明かされるにつれ、重くのしかかる世界の真実、それを抱えつつ向かう先のラストダンジョンで流れるこの曲は、悲しくも勇ましいメロディーラインが特徴である。第一音から悲壮感を漂わせるシリアスな曲調は、派手に乱高下する主旋律の音程や、その背後で奏でられる息もつかせぬ疾風怒濤の伴奏と相まって、もう後戻りできない印象を与える。どこか切なく詩的な響きを持つ曲名が、その印象をさらに強める。

この曲はアレンジ版がないので残念。でもスーファミ音源ですでに完成されている感じがしますね。