VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#177 『Vulture』(星野康太/アーマード・コアV/PS3・X360)

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フロムがおくるメカカスタマイズアクション・アーマードコアより、

星野康太作曲、5の『Vulture』。大型ヘリの登場とともに流れます。

アーマードコアシリーズのナンバリング5作目にあたる本作。代表と呼ばれる人物が独裁政権を握る荒廃したシティと、その下に広がる地下世界を舞台に、レジスタンスの名もなき傭兵たちが代表の支配を打ち破るべく立ち上がることになる。シリーズ初の試みとしてマルチプレイを大胆に取り入れたゲーム性が特徴で、最大20人までのメンバーを集めてチームを組み、領地を奪い合うミッションに出撃する。オンライン前提のつくりのためシングルプレイが薄味で、肝心のオンライン要素もまだ手探り状態だったからかやや調整不足であるなど、実験的であるがゆえに多少の粗がある仕上がりとなっている。なお、オンラインサービスは2014年に終了した。

本作の音楽を担当するのは衛藤英幸氏、齋藤司氏、高山義和氏、星野康太氏の四名。いずれもフロムのサウンドチーム・FreQuencyに所属するメンバーである。齋藤氏と星野氏はMOA以降のシリーズサウンドの要とも言える存在で、衛藤氏と高山氏はFFやfAで作曲経験がある。このうちとりわけ星野氏は本作の楽曲の大半を単独で作曲していて、ロック、テクノ、クラシック、アンビエントエレクトロニカなど、様々なジャンルから影響を受けた豊富な楽曲が取り揃えられている。サウンドトラックはボーナストラックとして未使用曲も含めて収録されている。

大型武装ヘリの襲撃の際に流れるこの曲は、激しく唸るヘヴィメタル調のサウンドに、オーケストラ風の優雅なストリングスが融合して奏でられる、緊迫感あふれる一曲である。高速で複雑に刻まれるビートに、電子音楽特有の前衛的なヴァイブレーションを加えることで、身の毛もよだつくらいスリリングでエキサイティングな曲調を生み出すことに成功している。既成のジャンルにとらわれない音使いは、平穏とは程遠い、闘争心を掻き立てる仕上がりとなっている。

vultureの意味はハゲワシ。曲名までもがかっこいいですね。