VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#193 『Crime of the Heart』(笹井隆司/ルドラの秘宝/SFC)

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スクウェアがおくるスーファミ終期のRPGルドラの秘宝より、

笹井隆司作曲、『Crime of the Heart』。リザの章でのフィールド曲。

スーファミが発売されてから6年、二ヶ月後には64の発売が迫った時期に登場した本作。任意の文字列を入力して様々な効果を持つ魔法をつくり出すという画期的な言霊システムが特徴で、その圧倒的なつくり込みは、とにかくよく動くグラフィックや練りに練ったシナリオとともに、スーファミ最高峰の出来とすら言われている。16日後に迫った人類滅亡の日を前に、生い立ちも目的も異なる四人の主人公が、それぞれの思いを胸に立ち上がる。

本作の音楽を担当するのは笹井隆司氏。氏はマイクロキャビンやクリスタルソフトスクウェアといった具合に、各地を転々として作曲をおこなってきた。プログレ系のバンドでベーシストとして活動するなど、ゲーム音楽から離れて音楽活動に励んでいたり、かと思いきやふと舞い戻ってきたり、多方面で神出鬼没な作曲家として知られている。本作の楽曲は、いずれもスーファミというハードの持てる力を解き放った上質な音源で奏でられる。

リザは、汚染された大地にて、生まれつき大自然の声を聴くことのできる力を持った女性主人公である。行方知れずの母を探しつつ、世界を浄化させるべく旅立った彼女を操作する際のフィールド曲として流れるのが、この曲である。柔らかな笛の音とハープの音から始まり、悲劇的な哀愁を漂わせて紡がれるストリングスの旋律は、悲しさのなかに確固たる使命感を滲ませている。自身に課せられた重すぎる宿命と、それに敢然と立ち向かう意志の強さが、素朴ながらも雄大な曲調から想起される。

各章のボス戦はフィールド曲アレンジ、という素晴らしい仕様なので、リザの章のボス戦『The Flame and the Arrow』もあわせてどうぞ。あとサントラ未収録ですが夜は別アレンジなので、そちらもどうぞ。

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