VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#223 『Triceratops』(Arne Hörberg/ガンマンストーリー2/3DS)

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Hörberg Productionsがおくるガンマンアクション・ガンマンストーリーより、

Arne Hörberg作曲、2の『Triceratops』。ステージ曲の一つ。

ダウンロード専用の西部劇風アクションゲームとして、スウェーデンのインディーゲーム会社・Hörberg Productionsが開発した本作。宇宙からやってきたナゾの侵略者・ダークメカニックに対抗すべく、さすらいのガンマン・クライブは拳銃を手に駆け抜けることになる。前作同様、お手頃な値段とさくっと遊べるボリュームが特徴で、基本的にウエスタンテイストでありながら、本作では恐竜が出てきたりパンダが登場したりするなど、何でもありな世界観に磨きがかかっている。ステージによっては横スクロールから3Dアクションまで、いろんなジャンルを楽しむことができ、シンプルながらも斬新な仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはArne Hörberg氏。メンバー二人で構成されるHörberg Productionsのうちの一人で、前作に引き続き単独で作曲を担っている。いかにもマカロニウエスタンな質素な曲調は本作でも健在で、アジアに行っても雪国に行っても、多少の振れ幅はあるものの、終始西部劇らしさを崩さないスタイルはとても潔い。サウンドトラックは氏のbandcampにて前作とともに配信されている。

トリケラトプス、恐竜の代名詞として知られる大型草食竜が登場するステージで流れるのがこの曲である。登場するだけでなく乗りこなして進むことになり、哀愁を帯びたギターの音色により、その特異なシチュエーションに見合った独特なスピード感を生み出している。疾走するトリケラトプスにあわせてリズミカルに反復するメロディーには、カントリーミュージックならではの飾り気のない素朴さがあり、その旋律は異国情緒を漂わせつつ郷愁をも誘う。荒寥とした雰囲気のなかにきらりと光る音使いが印象的な一曲である。

不思議と癖になるようなリズムですね。恐竜を乗り物として操ることの軽快さがよく表現されている印象です。