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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#229 『温泉郷ユノハナ』(ryo/ブレイブリーセカンド エンドレイヤー/3DS)

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スクエニがおくるRPGブレイブリーセカンドより、

ryo作曲、『温泉郷ユノハナ』。ユノハナで流れます。

FFの外伝作・光の4戦士の流れを汲む完全新作として登場したブレイブリーデフォルトの続編として登場した本作。前作の激闘を終え、クリスタル正教の法王となったアニエスは、突如グランツ帝国の皇帝にさらわれ、アニエス奪還と打倒皇帝を掲げて正教騎士団三銃士のリーダー・ユウは仲間たちとともに旅立つことになる。個性的なキャラが織り成す、クリスタルを軸とした物語と、ジョブとアビリティを組み合わせた戦略的な戦闘システムは健在だが、シリアス寄りの前作から一転、コミカルな作風へと様変わりした。前作と比較して雰囲気ががらりと変わった仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはsupercellのryo氏。主にボーカロイドを用いた楽曲づくりで活躍している作曲家で、本来ボーカル曲を得意としているが、本作では主題歌のみならずインストゥルメンタルに挑戦している。音楽の評判が良かった前作(Revo氏が作曲を担当している)からの流用曲もすくなくないが、本作オリジナルの曲のうち、とりわけ戦闘曲に関しては、そのシチュエーションと相まって本作ならではの存在感を放っているものもある。サウンドトラックは主題歌も含めて収録されている。

ユノハナで流れるのがこの曲である。火山の恵みにより繁栄したエイゼン地方の北東に位置する温泉郷で、和の風情を漂わせた風光明媚な街である。そうした和風な雰囲気を彩るにあたって、尺八の特徴的なイントロから始まり、和楽器をふんだんに用いながら静かに盛り上げることで、しっとりとした奥ゆかしさを感じさせる。全体的に和楽器が目立つが、1分半頃などで伴奏のピアノを引き立たせるパートもあり、独特な聴き心地の良さと癒しをもたらしてくれる。閑寂さのなかにきらりと輝く美しさが秘められた一曲である。

戦闘曲を扱っても良いのですが、ブレイブリーシリーズの楽曲は個人的には街曲のほうが好みです。とはいえ、どちらも好きです。