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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#257 『幻界』(伊藤賢治/チョコボレーシング ~幻界へのロード~/PS)

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スクウェアがおくるレースゲーム・チョコボレーシングより、

植松伸夫作曲、伊藤賢治編曲、『幻界』。

原曲はFF3の『最後の死闘』で、同名のコースで流れます。

FFシリーズのマスコットキャラクター・チョコボを主人公に、縦横無尽なレースを繰り広げる本作。相棒のシドから速く走れる発明品・ジェットブレードCRを受け取ったチョコボは、光る青い石を求めてモーグリと旅立ち、やがてクリスタルをめぐる大冒険へと繋がっていく。純粋な腕の競い合いよりも魔石やアビリティによる一発逆転が楽しめるスリリングなゲーム性が特徴で、レースゲームには珍しく本格的なストーリーモードが搭載されている。絵本仕立ての優しい世界観と、コミカルながらも一瞬も気を抜けないハラハラドキドキの白熱の戦いとが相まって、チョコボならではのレースゲームが楽しめる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは伊藤賢治氏。当時スクウェアに所属していた作曲家で、FFの本家にこそ関わっていないが、外伝として登場し、後に独立した聖剣伝説シリーズや、チョコボシリーズなどの作曲に携わっている。本作の楽曲はエンディングを除きすべて既存のFFシリーズの曲をアレンジしたもので、FF1から6までの様々な曲に懐かしくも新しい編曲が施されている。そのため、本作のサウンドトラックは伊藤氏によるFFのアレンジCDとしての側面も持ち、高い評価を得ている。

幻界、本作の副題にもあるその同名のコースは、ストーリーモード最後のコースである。道幅が狭く急カーブが多いうえに、壁がすくないという、落下のリスクが常に付き纏う最難関のサーキットとして、初見殺しのような手強さを誇り、ラストバトルというシチュエーションにふさわしいやり応えがある。そこで流れるこの曲は、まさしくFF3のラスボス戦で使われた『最後の死闘』のアレンジで、どことなく禍々しさを漂わせる原曲をうまくレースゲームというコンセプトに落とし込んだ、疾走感のある仕上がりとなっている。目まぐるしく移り変わる伴奏の荒ぶる音使いに、異国情緒、あるいは異世界情緒たっぷりのエキゾチックな旋律が重なって、幻の世界の死闘を熱く激しく盛り上げてくれる。

原曲の『最後の死闘』もあわせてどうぞ。

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