VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#258 『タイトル』(戸高一生/おいでよ どうぶつの森/NDS)

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任天堂がおくるコミュニケーションゲーム・どうぶつの森より、

戸高一生作曲、おい森の『タイトル』。タイトル画面で流れます。

どうぶつたちがのんびり暮らす村の住民となって、家を建てたり釣りをしたりと気ままな生活を送るどうぶつの森シリーズのうち、初の携帯機用の作品として登場した本作。通信機能を駆使すれば最大4人までのマルチプレイに対応していて、他のプレイヤーと村を行き来したり釣りや虫捕り大会を開いたりすることができる。また、家具や服装のバリエーションが増え、マイデザインの自由度が大幅に向上したことから、従来よりも遊びの幅が広がった。長く遊び続けることのできる、DS屈指のロングセラーとして名高い仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは戸高一生氏と太田(現姓は早崎)あすか氏の両名。ともに任天堂に所属している作曲家である。本作では戸高氏がサウンドディレクターを、太田氏がサウンドアシストを務めている。太田氏は本作発売の1年前にゼルダの伝説4つの剣+でデビューしたばかりの新人で、以降、マリオシリーズなど、任天堂の主力タイトルの多くを担当することになる。本作ではどうぶつの森シリーズ特有の、和やかな世界観と穏やかな日常にふさわしい優しいサウンドが一通り揃っている。サウンドトラックは現在に至るまで未発売だが、アレンジ含む一部の楽曲はニンドリ(雑誌)の付録CDに収録されている。

ゲームを始めて最初に聴くことになるタイトル画面で流れるのがこの曲である。本作のゆったりとした時の流れをまるごと表現した、温かみのある音使いが印象的で、64やGC版のタイトル曲にあったようなアップテンポな曲調から一転、この曲は静かで牧歌的な雰囲気を漂わせている。アコースティックギターの柔らかい音色とハーモニカの可愛い音色の組み合わせが、どうぶつたちの愉快な暮らしを明るく楽しく彩る。のどかなスローライフの始まりを予感させてくれる一曲である。

スマブラXでこの曲の陽気なアレンジ(戸高さんによるセルフアレンジ)があるので、そちらもどうぞ。個人的には1分2秒あたりでほんのちょっとだけ役場のフレーズが挿入されるところが好みです。

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