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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#300 『ラストバトル(VSライバル)』(増田順一/ポケットモンスター 赤・緑/GB)

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ゲームフリークがおくる育成RPGポケットモンスターより、

増田順一作曲、赤・緑の『ラストバトル(VSライバル)』。チャンピオン戦の曲。

20年以上続く国民的、世界的メガヒットタイトルの第1作としてゲームボーイ末期に登場した本作。ポケットモンスター、縮めてポケモンと呼ばれる不思議な不思議な生き物を捕まえて育てて戦わせて、図鑑の完成を目指したり最強のトレーナーを目指したりする画期的なゲーム性は、現行シリーズでもほとんど変わることなく受け継がれている。それぞれのバージョンで出現するポケモンが異なるため、通信交換や対戦などの要素も充実していて、後年には青やピカチュウ版、FRLGなど、様々なマイナーチェンジおよびリメイクが発売されている。

本作の音楽を担当するのは増田順一氏。ゲームフリーク創立メンバーの一人で、音楽以外にもプログラミングを担当している。氏は本作において全曲を単独で作曲していて、以降の作品でも外伝を除き軒並み参加している。今でこそポケモンと言えば一之瀬剛氏や佐藤仁美氏など、複数の作曲家が共同で曲づくりをしているが、初代では純粋に増田氏のみの作曲であり、音数の制約が激しいなかでも、シリーズサウンドの基礎を築き上げた功績は大きい。リメイクのFRLGでは一之瀬氏と青木森一氏が編曲している。

ポケモン研究の第一人者であるオーキド博士の孫として、主人公の家の隣に住む少年は、事あるごとに主人公の行く手を阻んでくるライバルである。生粋のエリート思考でキザな態度が目立つ彼だが、ポケモントレーナーとしての腕は確かで、主人公より一足先に、最強のトレーナー、すなわちチャンピオンの座に就任する。その彼との最後の一騎打ちで流れるこの曲は、イントロからただならぬ雰囲気を漂わせた、いかにもラストバトル然としたシリアスな曲調が特徴である。何度も何度も衝突して切磋琢磨してきた者同士の意地と意地のぶつかり合いを真っ向から表現した、暴力的とすら感じられる昂揚感たっぷりの音使いは、音数のすくなさなどお構いなしに力強く展開していく。後にFRLGにて一之瀬氏の手によりアレンジされた際には、原曲の暴力性に拍車をかけるかのごとく、あらゆる楽器を織り交ぜて重厚感を演出している。

ゲームの他にもアニメ版とかオリジン版とか、たくさんあるので紹介し切れませんが、目下のところは発売を間近に控えたピカブイの新アレンジが楽しみです。ピカブイではオリジンと同じく景山さんが編曲されるそうなので、どうアレンジし分けるのか、アニメとゲームでどんな違いがあるのか、とても期待しています。以下、参考までにFRLGのアレンジ(一之瀬さん)とオリジン版(景山さん)をどうぞ。

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