VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#301 『Frozen Time』(sqwv+/Dungreed/PC)

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TEAM HORAYが手がけるローグライク風2D横スクロールアクション・Dungreedより、

sqwv+作曲、『Frozen Time』。ニーフルヘイム戦の曲。

韓国産のインディー作品として2018年に登場した本作。平和だった村に突如現れた謎のダンジョンを攻略しつつ、道中出会うことになる村人たちを適宜救出して村を再建していくことを目的とする。ドット絵で描かれた牧歌的な世界観のもと、潜るたびに形態が変わるダンジョンを探索していくローグライクなゲーム性が特徴で、基本的には死んで強くなるタイプのシビアな難易度設定だが、多くの手厚い救済要素により初心者でも親しみやすいつくりとなっている。Steamで現在配信されている他、スイッチ版の発売も時期は未定ながらも決定している。

本作の音楽を担当するのはsqwv+氏。氏は四人体制のTEAM HORAYのうち、サウンドを一手に引き受ける韓国出身の作曲家である。本作ではレトロな作風にあわせたチップチューンはもちろんのこと、ハードなエレキギターを取り入れたり、静謐なピアノを用いたりするなど、様々なジャンルの音楽を堪能することができる。ゲーム自体のボリュームはそれほどでもないが、各ボスに専用の戦闘曲が用意されているなど、楽曲の豊富さが目立つ。本作のサウンドトラックはSteamのダウンロードコンテンツやBandcampにて破格の安さで発売されていて、氏のyoutubeSoundCloudのチャンネルでも全曲無料で公開されている。

極寒監獄、そこは一面氷に覆われたダンジョンである。その最奥に待ち構える氷の魔女ニーフルヘイムは、氷柱を自在に操って弾幕にも似た高密度な攻撃を仕掛けてくるボスである。下手すれば瞬く間に体力を奪われ兼ねないスリリングな戦闘にて流れるこの曲は、ピアノを主に据えたトランス・テクノ系の爽快な一曲である。クリーンなピアノの音色で氷の美しさを、アップテンポな電子音とパーカッションで美しさの裏に潜む激しさを描写し、さらにそこに1分以降になってストリングスを要所要所に加えることで、スタイリッシュな雰囲気に磨きをかけている。宙空に漂うような浮遊感に満ちた音使いは、やっとの思いでボスを撃破したときの散り際の儚さをも表現している。

テーマ曲がピアノとストリングスで、氷やら冷気を操る程度の能力を持つボスというと、なんとなく思い当たる節があるような気もしますよね。