VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を適当に紹介します。

#321 『RAGING DEICIDE』(楠雅弘/エスプレイド/AC)

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ケイブが手がける縦スクロール弾幕シューティング・エスプレイドより、

楠雅弘作曲、『RAGING DEICIDE』。ボス戦で流れます。

首領蜂シリーズに続くケイブシュー第二弾として1998年に登場した本作。近未来(奇しくも当時の感覚で20年後、すなわち2018年という設定である)の東京を舞台にした、超能力・ESPによる犯罪が蔓延るダークでスタイリッシュな世界観が特徴である。ステージはぜんぶで五面、選択したキャラクターによって構成が若干異なり、多くは語られないその淡泊なシナリオと相まって、本作独自の魅力を醸している。後年には精神的後継作のエスプガルーダが登場し、さらには圧倒的多数のファンの支持を受け、20年の時を経て家庭用機への移植が決定した。

本作の音楽を担当するのは楠雅弘氏。ケイブの作品を担当するのは本作が初で、後に和風STGぐわんげでも作曲に携わることになる。本作の楽曲はすべて氏が単独で作曲していて、曲数自体は多くないが、いずれも近未来SFにファンタジー要素を加えた作風にふさわしい珠玉のテクノサウンドとなっている。

ラスボスも含め、ボス戦で流れる音楽はこの曲だけである。本来なら物足りなさを感じるところだが、そうした印象をことごとく覆すほど鮮烈に響くエネルギッシュなキラーチューンが、短いループのなかにぎゅっと凝縮されている。曲尺の短さ、すくなくとも五回は聴くことになるシチュエーションを鑑みても、その鋭利でエッジが効いたフレーズの繰り返しは、何度でも新鮮な昂揚感を生み出し、吸い込まれるような中毒性を誇る。タイトルの意味は「猛り狂う神殺し」で、エスプレイドの英語表記であるESP RA.DE.のRA.DE.はこの曲の略称であることから、本作において最重要の意義を持つ一曲であることが窺える。

移植決定おめでとう、待ってました!というお祝いのつもりで紹介してみました。アレスタのほうもそのうち何か紹介しましょう。