VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#386 『Secure Place』(上田雅美/バイオハザード2/PS)

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カプコンが手がけるサバイバルホラーアクション・バイオハザードより、

上田雅美作曲、2の『Secure Place』。セーブ部屋で流れます。

圧倒的な恐怖と絶望のなか、ただ生き延びるために凄惨な脱出劇を繰り広げるバイオハザードシリーズ。ナンバリング2作目にあたる本作は、主人公である新米警官レオンと女子大生クレアが織り成す、表と裏の二つのシナリオが交錯するザッピングシステムを初めて導入している。前作の舞台は洋館だったが、本作は街全体に移されていて、そこらじゅうに蠢くゾンビの群れや奇怪な仕掛けの数々は、本能的に恐怖を喚起するつくりとなっている。周回要素や隠しシナリオも充実していて、様々なハードに移植されたうえ、このたびリメイク版のRE:2も登場した。

本作の音楽を担当するのは上田雅美氏、内山修作氏、西垣俊氏の三名。いずれも当時カプコンに所属していた作曲家たちで、現在はそれぞれフリーで活動している。このうち上田氏は前作の作曲経験があり、後に3でも引き続き作曲を務めることになる。パニック映画さながらのシチュエーションを彩る本作の楽曲は、ときに不気味なほど静かに、ときに苛烈なほど激しく、内なる恐怖心を呼び起こすような焦燥感に満ちたものが多く、危機的な状況をますます絶望の色に染め上げてくれる。

バイオハザードシリーズにおけるタイプライター(とインクリボン)とは、セーブをするために必要なキーアイテムである。そのタイプライターが設置されている部屋、通称セーブ部屋で流れるのが、この曲である。ここまでくれば一安心という気持ちを代弁するかのごとく、ゆったりと奏でられるピアノとストリングスのアンサンブルは、プレイヤーを恐怖から解放し、束の間の癒しをもたらしてくれる。しかし、曲調そのものは決して明るく安らかなものとは言い難く、じりじりと精神を蝕むような不穏な音使いは、これから起こり得る恐怖の体験を予感させる効果を併せ持つ。

RE:2発売記念に。同じく本日発売のキングダムハーツ関連の楽曲紹介でも良かったのですが、なんとなくこの曲がとても印象的だったもので。