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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#393 『50年の散歩』(門倉聡/メタルマックス4 月光のディーヴァ/3DS)

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キャトルコールと24Frameが手がける戦車と犬と人間のRPGメタルマックスより、

門倉聡作曲、4の『50年の散歩』。

徒歩移動時のフィールド曲で、本作のテーマソング『明日のうた』のアレンジ。

大破壊により荒廃した近未来を舞台に、戦車に乗って賞金首を狩るハンターとして冒険するメタルマックスシリーズ。もとはデータイースト開発だったが、ナンバリング4作目にあたる本作では紆余曲折を経てキャトルコールと24Frameが開発している。本作のグラフィックはフィールドやキャラ含め、シリーズ初のフル3Dモデルで表現されていて、要所要所でアニメムービーが流れるようになるなど、従来とはすこし毛色の違う路線をとっている。一方で、パーツを組み合わせるカスタマイズ要素やシステムまわりは順当に進化していて、実験的な部分と恒例のつくりこみの深さが両立した、シリーズ屈指の意欲作である。

本作の音楽を担当するのは門倉聡氏。J-POP、映画、ドラマ、アニメなど、各方面で幅広く活躍する作曲家で、ゲーム音楽に関してはメタルマックスシリーズにその人ありとも言うべき存在である。氏は初代MMから実に20年以上シリーズに携わっていて、ほぼすべての作品を単独で作曲している。これまでのシリーズ作品では、甚大な被害を被った破滅後の世界、そのなかで逞しく生きる人々を描くにあたって、西部劇風の色味を帯びたハードロックなサウンドが中心となっていたが、本作では新たにポップでファンタジックな楽曲も取り入れていて、シリーズサウンドの新境地を開拓している。

未曾有の大破壊から50年、かろうじて平和を取り戻した世界にて、徒歩でフィールドを移動する際に流れるのがこの曲である。ヒロインのズキーヤが歌い上げる本作のテーマソング『明日のうた』のインストアレンジであり、甘くゆったりとしたそちらと比べて、この曲では優しい音使いはそのままに、テンポを上昇させることで陽気な雰囲気を強調している。スタッカートを利かせたピアノによる爽快かつ爛漫たる旋律は、これから始まるであろう大いなる冒険への期待を胸に、聴く者をさながらピクニック気分に浸らせてくれる。なお主人公のヒナタには、大破壊以前の時代から冷凍睡眠を経て50年ぶりに目覚めた、という過去があり、50年分の思いを凝縮させた一曲として、曲名とあわせて印象深い仕上がりとなっている。

新しいメタルマックスの幕開けだ、と言わんばかりに、新鮮な気持ちにしてくれますね。『明日のうた』、あわせてどうぞ。

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