VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#412 『鋼の信念』(矢野義人/ソウルキャリバーII/AC)

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ナムコが手がける対戦型3D武器格闘アクション・ソウルキャリバーより、

矢野義人作曲、2の『鋼の信念』。英名『Brave Sword, Braver Soul』でも知られる、

上ノ伊城・桜台門で流れるステージ曲。

邪険ソウルエッジと聖剣ソウルキャリバーを巡り、個性豊かなキャラクターたちが己の悲願を達成すべく争い合うソウルシリーズのうち、初代のエッジを含めると(ナンバリングでは2作目だが)通算3作目にあたる本作。横斬り・縦斬り・8WAY-RUNの基本的なシステムに、本作では新たに三すくみの強弱関係を導入し、グラフィックや操作性など、いずれも前作から順当な進化を遂げている、シリーズ最大のヒット作である。家庭用の主要ハード(PS2ゲームキューブXbox)にそれぞれ移植されていて、ハードごとに異なるゲストキャラクターが本作限りで参戦している。

本作の音楽を担当するのはサウンドプロデューサーの中鶴潤一氏を筆頭に、当時ナムコに所属していた作曲家たち五名および高木潤一氏の総勢六名。高木氏は一曲のみの参加である。矢野義人氏は現在も(社名が変わって)バンナムに所属していて、ソウルシリーズでは前作に引き続き作曲をおこなっている。本作の楽曲は、リアル志向にシフトしたグラフィックに合わせて、前作以上に壮大なオーケストラサウンドが勢揃いしていて、激しい剣戟を鮮やかに彩ってくれる。一部の楽曲では本作のサウンドトラックで判明した日本語の原題の他に英語の曲名も用意されていて、後発の作品ではもっぱら英語表記になっている。

御剣平四郎やタキのステージとして登場する上ノ伊城・桜台門は、人里離れた山間に聳える難攻不落の山城である。満開の桜に燦然と輝く満月が見守るこの地は、時代とともに忘れ去られ、今ではその見た目の美しさに反して幽霊の噂が絶えぬ場所となっているが、そこで流れるこの曲は、廃墟に潜む幽玄の美を見事に捉えた和風の一曲である。イントロが明けて9秒あたりで「ハッ!」と目が醒めるような掛け声が挿入されると、そこから展開する旋律は、非常に迫力あふれる勇壮なものとなっていて、ストリングスやブラスの大音響のなかを縫うように奏でられる和楽器の風流な音色は、激闘の猛々しさにそっと花を添えてくれる。美しさと荒々しさが両立した仕上がりとなっている。

ナムカプ太鼓の達人などにも収録されています。野球の応援歌にも使われたそう。たしかに汎用性が高そうな格好良さですものね。