VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#423 『Final Mission』(石田雅彦/イメージファイト/AC)

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アイレムが手がける縦スクロールシューティング・イメージファイトより、

石田雅彦作曲、『Final Mission』(『FINAL MISSION』とも)。ラストステージの曲。

1988年にアーケード用のシューティングとして登場した本作。ステージは全8面(訓練ステージ5面+実戦ステージ3面)×2周からなり、縦スクロールでありながら触れるとミスになる地形判定を持つことで知られている。状況に応じて自機の速度を四段階で調整できるのが特徴で、ポッドやパーツなどのパワーアップアイテムを駆使しながら進めていくこととなる。敵が非常に硬く、位置取りが鬼畜なことから、全体的な難易度は高く、敵の配置や安全地帯の把握など、緻密にパターンを計算したうえでようやく突破できる歯応えのある出来栄えとなっている。2週目はさらに難易度が上昇していて、一定条件で突入できる補習ステージの凶悪さは未だに語り草になっている。

本作の音楽を担当するのはOH!GIこと石田雅彦氏。当時アイレムに所属していた作曲家で、90年代前後のアイレム作品には軒並み携わっていた。本作では宇宙を舞台とした硬派なSFの世界観らしい、金属的なサウンドが魅力のFM音源が使用されている。なかでもOPMチップを採用していたことから、最大同時発音数は8音、うち3音が効果音に割かれていたため、BGMに用いられるのは最大5音までとなっていた。そうした限られた条件下で、本作の楽曲はリズム重視のメタリックでインダストリアルなサウンドが勢揃いしている。サウンドトラックは本作単体のもののほか、アイレムレトロミュージックコレクションにも楽曲が収録されていて、それぞれ曲名の表記がすこし異なる。

厳しい訓練を乗り越え、激しい実戦の最後に待ち構えるFINAL AREAで流れるのがこの曲である。イントロから意気揚々と奏でられるシャープでリズミカルな旋律は、暗黒の宇宙空間から敵陣へ乗り込むという、まさにクライマックスの場面にふさわしい盛り上がりを見せる。最初から最後まで途切れることなく一定間隔でビートを刻み続ける、重量感あふれるパーカッションは、全体を貫く疾走感を生み出すのに大きく貢献していて、その上を派手で鮮烈な電子音が颯爽と走り抜けることで、最終決戦に向けての緊張感と昂揚感を駆り立ててくれる。

PCエンジン版、ファミコン版、いろいろあります。前者は全体的に煌びやかさに磨きがかかっていて、原曲の雰囲気を大事にしている様子が窺えます。後者は尖鋭的だった音がだいぶ柔らかくなっていますが、音源上の制約を考えればかなり上質な仕上がりだと思います。二つともあわせてどうぞ。

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