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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#447 『義侠の華』(千本松仁/JUDGE EYES:死神の遺言/PS4)

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セガがおくるリーガルサスペンスアクション・ジャッジアイズより、

千本松仁作曲、『義侠の華』。東徹との戦闘で流れます。

龍が如くスタジオの新作として、俳優の木村拓哉氏を主演を務める本作。おなじみ神室町を舞台に、荒んだ経歴を持つ元弁護士の探偵・八神隆之は、元極道の相棒・海藤とともにヤクザ絡みの奇妙な猟奇殺人事件を調査していくうちに大きな陰謀へと巻き込まれていくことになる。尾行や変装などをおこなう調査アクションに、神室町仕込みの喧嘩の腕を活かしたシンプルかつ爽快なバトルアクションの両方を駆使して物語を進めていく。実力派俳優たちの熱演と刺激的なドラマに加え、寄り道要素としてサイドケースやプレイスポットなども用意されている。行動範囲は神室町のみと限られているが、龍が如く本編の雰囲気を受け継ぎつつ、すこし異なる切り口のサスペンスを楽しめる仕上がりとなっている。後に廉価版やPS5版が登場した。

本作の音楽を担当するのは庄司英徳氏や福田有理氏ら複数の作曲家たち。龍が如くシリーズで馴染みのあるメンバーもいれば、小野秀幸氏や千本松仁氏、田中智之氏、橋川里央氏など、シリーズ初参戦の作曲家もすくなくない。このうち千本松氏は小野氏と田中氏とともにFIVE LEAF CLOVERに所属する作曲家で、GUITARFREAKSといった音楽ゲームや、マジカルハロウィンといったパチスロなどでの作曲経験がある。本作では龍が如くサウンドを踏襲したハードボイルドなロックナンバーが多く、正義とは何かを問うスリリングなサスペンス巨編にふさわしい緊張感を孕んだ楽曲が一通り揃っている。サウンドトラックはボーナストラックも含めて3枚組で発売されている。

極道組織の松金組は、主人公の八神や相棒の海藤にとってゆかりのある組織だが、そこの若衆である東徹(ひがし・とおる)との戦闘で流れるのがこの曲である。切れ味のあるエレキギターが奏でる旋律は、激しいながらも複雑で繊細で理知的な雰囲気を醸していて、かすかに響くピアノも相まって重厚な威圧感に満ちている。東は海藤の元弟分で、組の若衆としていかにも極道らしいアウトローな立ち居振る舞いをするものの、その実、義理堅く道義を重んじる人情家であることから、この曲は泣きの利いたギターと濃密なドラム捌きで一本芯の通った屈強さを表現している。東なりの義侠の精神を反映した力強い一曲である。

曲名がこれ以上ないくらいしっくりきますね。