VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#470 『海底神殿』(光田康典/クロノ・トリガー/SFC)

www.youtube.com

スクウェアが手がけるRPGクロノトリガーより、

光田康典作曲、『海底神殿』。同名のダンジョンで流れます。

FFシリーズの坂口博信氏、ドラクエシリーズ堀井雄二氏と鳥山明氏とが一堂に会してつくりあげたドリームプロジェクトとして登場した本作。シナリオ、グラフィック、ゲームシステム、サウンド、どれをとっても超大作というフレーズに違わぬ最高峰のクオリティを誇るスーファミ屈指の傑作として語り継がれている。世界を破滅へと導く生命体・ラヴォスを打倒すべく、原始、古代、中世、現代、未来の五つの異なる時代を駆け巡る大冒険は、今なお根強い支持を集め続けていて、PSやDS、PC版など、現在に至るまで様々なハードにたびたび移植されている。

本作の音楽を担当するのは植松伸夫氏、松枝賀子氏、光田康典氏の三名。いずれも当時スクウェアに所属していた作曲家で、このうち光田氏は本作がデビュー作である。植松氏と松枝氏の担当曲は数少なく、ほとんどが光田氏の作曲したものとなっている。時空を越えた壮大な冒険譚を彩る本作の楽曲は、それぞれの時代の雰囲気を反映させつつ、いずれもスケールの大きさを感じさせる出来栄えとなっている。サウンドトラックはハードごとに別々のオリジナルサントラが用意されているほか、アレンジアルバムもいくつか発売されているなど、音楽面での人気を裏付ける充実ぶりとなっている。

物語終盤に登場する海底神殿は、その名の通り海底に佇む巨大な神殿で、本作の諸悪の元凶たるラヴォスのエネルギーを吸い取っている古代の建築である。そこで流れるこの曲は、暗く重苦しい神殿の内部の様子を丸ごと表現したかのごとく、怪しげで邪気に満ちた旋律が印象的である。伴奏として低音のピアノを響かせつつ、主旋律にはストリングスやフルートを思わせるオーケストラ風の音色を据えることで、威圧感や緊張感に満ちた雰囲気を見事に描き出している。それでいてどこか神秘的にも聴こえる音使いは、古代において神と崇められたラヴォスの絶望的な神々しさを彷彿させる。

平成最高の1本として本作が選ばれたそうですが、納得せざるを得ない結果ですね。名曲揃いだとこの曲はなかなか埋もれがちかもしれませんが、個人的には本作の楽曲のなかでは『サラのテーマ』に次いで好きな曲です。

thytimes.hatenablog.com