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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#482 『旅立ちの森』(仲野順也/デュープリズム/PS)

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スクウェアが手がけるアクションRPGデュープリズムより、

仲野順也作曲、『旅立ちの森』。カローナの森で流れます。

どんな願いでも叶えてくれるという究極のマジックアイテム・遺産を巡り、生い立ちも目的も異なる二人の主人公・ルウとミントがそれぞれの野望のために冒険を繰り広げる本作。物語の舞台や大筋は共通しているが、ルウの物語は亡くなった想い人を救う手立てを探すシリアス寄りの成長譚で、ミントの物語は素行の悪さゆえに追放された祖国を見返すべく世界征服を企むコメディ寄りのドタバタ劇となっている。当時としてはまだまだ斬新だったフル3Dの空間表現を取り入れていて、シナリオ・アクション性・グラフィックともに高水準にまとまっている。

本作の音楽を担当するのは仲野順也氏。当時スクウェアに所属していた作曲家である。スクウェアに入ってから氏が単独で作曲するのは、トレジャーコンフリクスとアナザー・マインドに続き本作が三作目で、前二作はいずれも一癖ある作品だが、本作では打って変わって王道なファンタジーRPGの作曲を任されている。氏にとって特別な思い入れがある作品でもあり、いずれの楽曲も本作の世界観に見合った幻想的で煌びやかな名曲揃いとなっている。

カローナの森、物語開始直後に訪れる最初のダンジョンであるこの場所で流れるのがこの曲である。静かな電子音のアルペジオから始まるイントロが印象的で、ドラムパートが追加され、伴奏が追加され、さらにそこに、どことなく民族楽器のツィターを思わせる牧歌的な音色と勇ましく木霊する笛の音が追加されると、それらすべてが組み合わさって没入感たっぷりに森の情景を描き出す。瑞々しく響き渡るメロディーラインは、未知への期待と不安を感じさせ、旅立ちというシチュエーションにふさわしい昂揚感に満ちている。

ツィターなのでしょうか。それともサントゥールのような打弦楽器でしょうか。民族楽器って難しいです。