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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#488 『The End of All Things』(Ari Pulkkinen/Outland/PS3・X360)

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Housemarqueがおくる弾幕アクション・Outlandより、

Ari Pulkkinen作曲、『The End of All Things』。

Trail of TearsとThe End of All Thingsのステージで流れます。

フィンランドデベロッパーであるHousemarqueが、ダウンロード専用の作品としてPSNXBLA向けに開発した本作。赤と青の異なる二つの属性を切り替えながら、襲い来る弾幕地獄を掻い潜るという弾幕シューティングライクなメトロイドヴァニア型の横スクロールアクションである。影絵を思わせるような陰影に富む繊細なグラフィックに、適度に頭を使う謎解き要素、圧倒的な存在感を放つ巨大なボスとの戦闘など、そのいずれも高い完成度を誇る仕上がりとなっている。後にPCに移植されたが、日本語には未対応である(ただし全体的にことばすくなな世界観であるため、プレイに支障は出にくい)。

本作の音楽を担当するのはAri Pulkkinen氏。フィンランド出身の作曲家で、Housemarqeuの作品では本作以前にもSuper Stardust HD(日本ではもっぱらSTAR STRIKE HDの名で知られる)やDead Nationの作曲も手がけている。本作では淡く美しい作風にあわせて、静かで落ち着いた曲調の楽曲が多いが、その静謐さのなかできらりと光る幻想的な音使いが印象的である。氏によるとこれらの楽曲は、Falloutシリーズやいくつかの映画音楽からインスピレーションを受けたとのことである。

最終盤のステージであるEternityのTrail of TearsおよびThe End of All Thingsで流れるこの曲は、静けさと激しさを両立した甘美で勇猛な一曲である。Eternityは黄昏色のステージの背景に方々に鎖が張り巡らされているという、どことなく退廃感漂うエリアで、ラスボスが近いということもあり、ここでは今まで以上に属性の切り替えが攻略の肝となる。そのせわしなさを象徴するかのごとく、この曲もまた、最初から最後まで息継ぎする間もなく怒涛の展開を見せる。基本的にはずっと同じフレーズの繰り返しだが、様々な民族楽器の音色が協演して一つに溶け合うことにより、来るクライマックスに向けてじりじりと昂揚感が増していき、最後の戦いに挑む決意を固めさせてくれる。

斑鳩っぽいということで惹かれた作品です。そういえば斑鳩の楽曲はまだ一つも紹介していませんでしたね。ちなみにTrail of TearsとThe End of All ThingsはそれぞれEternityの2面・3面ですが、1面のTower of Eternityでは『Tower of Eternity』という曲が使われていまして、この曲からパーカッションを抜いて簡素化したような一曲です。あわせてどうぞ。

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