目黒将司作曲、葛葉ライドウ対アバドン王の『葛葉ライドウのテーマ2008』。
オープニングで流れる本作のメインテーマ。
悪魔召喚師の活躍を描く真・女神転生の派生シリーズであるデビルサマナーのうち、葛葉ライドウを主人公とする超力兵団の続編として登場した本作。大正時代の帝都を舞台に、運にまつわる噂をめぐって、古いしきたりに縛られた寒村を調査していくことになる。前作で築き上げた斬新な世界観はそのままに、敵の弱点を突いて特技の発動に必要はMAGを奪うMAGスケジューリングバトルの導入により、スピーディーでタクティカルな戦闘を楽しめるようになった。仲魔にできる悪魔の数も増え、おなじみの悪魔合体や悪魔合体といった要素も充実しているなど、前作から大幅に進化した仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは目黒将司氏。当時アトラスに所属していた作曲家で、デビルサマナーにはソウルハッカーズの頃から参加している。葛葉ライドウシリーズでは前作・本作ともに単独で作曲をおこなっている。前作の楽曲のアレンジもいくつか収録されているなか、本作では氏特有のスタイリッシュな作風にレトロな雰囲気を掛け合わせた珠玉のロックサウンドが揃っている。サウンドトラックは初回生産版にのみ付属されており、現在は非売品となっている。
本作のメインテーマとして、オープニングにおいて流れるこの曲は、前作のオープニング曲『テーマ』をアレンジしたものである。麗らかで艶やかなトランペットの音色が特徴的なジャズテイストな一曲で、さながらサイレンのごとく轟き渡る旋律は、一度聴いたら忘れられないほどの強烈なインパクトを誇る。基本的には原曲に忠実だが、尺八を思わせる笛の音を挿入することで和の色合いを強め、大正浪漫を感じさせるようなつくりとなっている。このように新調された本作のメインテーマであるが、ラスボス戦では満を持してあえて前作のメインテーマが用いられるなど、原曲とアレンジの両方が作中で効果的に活かされている。
ぞくぞくするような昂揚感に満ちていますね。前作のメインテーマもあわせてどうぞ。