VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#509 『FINAL STAR』(吉田健志/アームドF/AC)

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日本物産がおくるシューティング・アームドFより、

吉田健志作曲、『FINAL STAR』。6面で流れます。

ニチブツが開発したアーケード用タテスクロールシューティングの一つである本作。パワーアップアイテムを入手することで、自機の両脇に多彩な攻撃を繰り出すことのできる子機・アーマーが出現し、これらを駆使しながらステージを進めていくことになる。昆虫が蔓延る空間や機械仕掛けの領域など、癖のあるエリアが多く、アーマーを適宜リバースしてフォーメーションをうまく変えていくことが攻略の肝となる。後にPCエンジンに移植されたほか、ハムスターによるアーケードアーカイブスの一環としてPS4やスイッチでも配信されている。

本作の音楽を担当するのは吉田健志氏。当時ニチブツに所属していた作曲家で、ニチブツの作品の大半において作曲を務めている。本作では前年に稼働開始した子連れ狼と同様の音源構成となっていて、ニチブツ名物の金属質なFM音源を一部取り入れつつ、PCM音源をも組み合わせたサウンドが揃っている。シューティングらしい爽快感よりも、不気味さを重視したエクスペリメンタルなレトロチューンが多く、本作のアクの強い世界観をうまく反映している。

昆虫、骨、機械、人体、異次元ときて、最後に待ち構えるのは宇宙空間の軍事基地のようなステージである。エクストラステージを除けば最終面にあたるここで流れるこの曲は、曲者揃いの楽曲のなかだとかなり聴きやすい部類に属している。キンキン響く電子音と、破裂せんばかりのパーカッションとが絡み合って奏でられるリズミカルなフレーズの反復が、クライマックスに向けて未知の世界に殴り込むための英気を養ってくれる。50秒過ぎたあたりでパーカッションを減らして金属音主体のパートが挿入されると、怪しさのなかに切なさも混ざり込み、無機質ながらもメリハリに富んだ盛り上がりを見せる。薄気味悪い音使いと格好良い旋律とが見事に融合した一曲である。

一番好きなのはステージをクリアしたときに流れるあの軽快なジングルなんですが、さすがにそれ単体で紹介するには短すぎるかと思って、かわりにこの曲を紹介してみました。でもせっかくなので『CLEAR』も聴いていってください。

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