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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#522 『The end of a thought』(桜庭統/テイルズ オブ シンフォニア/GC)

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ナムコがおくる君と響きあうRPGテイルズオブシンフォニアより、

桜庭統作曲、『The end of a thought』。クラトスとの一騎打ちで流れます。

テイルズシリーズのマザーシップタイトル第5作目として登場した本作。死滅の危機に瀕したシルヴァラントとテセアラの二つの世界を舞台に、ドワーフ族に育てられた少年・ロイドは、世界を再生する力を持つ幼馴染の少女・コレットとともに冒険の旅に出ることになる。差別や犠牲をテーマとした重厚なストーリーが特徴で、好感度システムが搭載されていたり、パーティキャラ全員で協力して繰り出すユニゾン・アタックが採用されていたりするなど、登場人物同士の絡みを重視した仕上がりとなっている。戦闘システムはそれまでの2Dの横一直線のものから3Dに移行し、新たにマルチライン・リニアモーションバトルシステムと命名され、フィールドを縦横無尽に駆け巡って臨場感のある戦闘をおこなえるようになった。後にPS2に移植されたほか、本作の2年後を別の視点から描いた外伝作・ラタトスクの騎士が発売された。

本作の音楽を担当するのはおなじみ桜庭統氏と田村信二氏に加え、新井武氏の計三名。このうち新井氏は主に効果音やサウンドプログラムの担当で、作曲にはあまり携わっていない。二つの世界それぞれに沿った楽曲を用意すべく、シルヴァラントの比較的明るくポップな作風のものは田村氏が、テセアラの重めな雰囲気のものは桜庭氏が中心に手掛けている。本作のサウンドトラックでは楽曲ごとに具体的な作曲者は明かされていないが、一部は後のレディアントマイソロジーなどでアレンジされ、そちらのサントラに作曲者が記載されている。

ひょんなことから旅の途中でコレットの護衛を務めることになるクラトスだが、その彼との三回目の戦闘にして最後の一騎打ちで流れるのがこの曲である。単に旅を共にしたというだけに留まらぬ様々な複雑な事情を抱え、物語上のキーパーソンでもある彼との決戦を彩ってくれるのが、濃厚な疾走感に満ちたこの迫力満点の一曲である。彼のテーマ曲である『Kratos』のメロディーを借用し、テンポをあげて戦闘曲らしいスピード感を生み出しつつ、電子オルガンの厳かな音色で目一杯の重苦しさをも漂わせることで、シリアスな戦闘シーンに見合った焦燥感をつくり出している。戦闘後、分岐次第でクラトスがパーティに復帰するかしないかが決まるため、そうした運命の分かれ目とも言うべき大事な一戦にふさわしい一曲である。

先日テイルズの新作が発表されましたね。TOSといえば未だにコレットのコーヒーのイベントがよく印象に残っています。記事のなかで触れた『Kratos』もあわせてどうぞ。

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