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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#528 『この不完全なる世界のために』(近藤嶺/ダンボール戦機W/PSP・PSV)

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レベルファイブトライエースがおくるプラモクラフトRPGダンボール戦機より、

近藤嶺作曲、Wの『この不完全なる世界のために』。ラスボス戦で流れます。

あらゆる衝撃を吸収する強化ダンボールのなかで、ホビー用小型ロボット・LBXを用いたロボットアクションを繰り広げるダンボール戦機シリーズのうち、シリーズ第2作目として登場した本作。前作の一年後を舞台に、前作の主人公を続投しつつ、新たな主人公とヒロインとともに、再びLBXを巡って世界規模の危機に立ち向かうことになる。7000種類にも及ぶパーツ数や、機体の色を変更できる新システムにより、カスタマイズの幅が広がり、より自分好みに、理想的な形でLBXを改造できるようになった。前作同様アニメ化もされていて、後に3DSに移植された。

本作の音楽を担当するのは近藤嶺氏。前作でも作曲を担っていて、本作以降も作曲を担い続けることになる、シリーズおなじみの作曲家である。また、アニメ版の劇伴作曲も務めていて、基本的にゲームの楽曲と兼用している。本作の楽曲は、いずれも王道を征くような熱くて明るいサウンドが勢揃いしていて、物語のスケールにあわせて、ときに悲壮的な色合いをも帯びた、壮大で勇猛なオーケストラが用いられている。サウンドトラックはアニメ版の音楽と兼ねて発売されている。

徹底的に最適化されたパーフェクトワールドの実現を目指すラスボスとの戦いで流れるのがこの曲である。LBXの開発者(主人公の父)が設計した究極の機体・オーレギオンと融合し、神のごとき機械生命体と化した存在との激戦にふさわしく、この曲は威風堂々たるシンフォニックサウンドに仕上がっている。不穏な空気感のなか、さながらクラシック音楽を演奏するような調子でピアノが美しく奏でられると、続いてストリングス、ブラス、コーラスによる重厚なアンサンブルが力いっぱい響き渡る。神々しくて猛々しくて、それと同時に哀切を極めるその音使いは、途中、ちょうど2分あたりでピアノの独奏を挟むと、それまでの四拍子から三拍子へと変化し、さらに狂気的な切なさを生み出す。再び四拍子に戻ると、徐々に活気づいていき、エレキギターも加わって最後にして最大の盛り上がりを見せる。まさに世界の命運を賭けたラストバトルにぴったりな一曲である。

題名も素敵ですね。ダンボール戦機のラスボス曲に外れなし、です。