VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#548 『STAGE 4』(加藤智之・藤門太郎/ゴミ箱 −GOMIBAKO−/PS3)

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SCEが手がけるゴミ処理アクションパズル・ゴミ箱より、

加藤智之・藤門太郎作曲、『STAGE 4』(仮称)。ステージ4で流れます。

ゲームの企画を公募するPlaystation C.A.M.P.の一環で製作され、ダウンロード専用タイトルとして配信された本作。上空から降ってくるゴミをひたすらゴミ箱に捨てるシンプルかつユニークな落ち物パズルである。多種多様な形状をしたゴミを、ときに壊したり燃やしたり腐らせたりして、うまくゴミ箱におさまるよう適切に処理していくこととなる。二酸化炭素の排出量やゴミの散乱状況など、周辺環境への配慮の度合いに応じて、ステージ終了時にECOかEGOの判定がつき、単純にクリアするだけにとどまらぬ奥深さがある。難易度は三段階用意されているが、いずれも非常に難しく、極めるのは至難の業である。後にゲーセン感覚で100円3クレジットで遊べる100円ゴミ箱が登場し、そちらはだいぶ気軽に挑戦できるゲームバランスとなっている。

本作の音楽を担当するのは加藤智之氏と藤門太郎氏。ともに当時、音楽制作会社Mega-Alphaに所属していた作曲家たちである。このうち藤門氏が大半の作曲を務めていて、加藤氏はオーケストレーションを中心に手がけている。本作の楽曲は、ヒップホップ的なエレメントを取り入れたダンスミュージックが揃っていて、ゴミを延々と廃棄するゲーム性に驚くほどマッチしたエレクトロニックサウンドを堪能できる。おもちゃ箱ならぬゴミ箱をひっくり返したような独創性にあふれていて、耳を澄ませばところどころに小さなノイズが入っている点が特徴である。サウンドトラックは残念ながら未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

先に進めば進むほど、思いもよらぬゴミが怒涛の勢いで登場するようになる本作だが、その傾向はステージ4あたりから特に顕著になる。夜の都会を舞台に、ビルや戦艦や風車、その他諸々ゴミと呼ぶにはあまりにも大きすぎる品々が矢継ぎ早に降ってくるこのステージで流れるのがこの曲である。フュージョンのようなスウィンギングでグルーヴィなサクソフォンの音色が美しく、陽気で妖艶な夜の街並みを色鮮やかに彩ってくれる。電子オルガンやマリンバ、声のような何かが一緒くたになって奏でられるごった煮の音使いは、さながら何が入っているか分からない闇鍋のような雰囲気を醸していて、その雑然とした感じが一周回って不思議な統一感を生み出している。ガシャン!バコン!と響く廃棄のSEとともに、奇妙な中毒性を誇る一曲である。

他のステージ曲も良曲ばかりで、ステージ2のお洒落なボーカルもいいですし、ステージ5の、なんだか料理でもしたくなるような晴れやかな曲調もとても好きです。またいつか個別の記事で紹介したい気持ちもありますが、せっかくなので両方とも聴いていってください。

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