エイティングがおくる3D対戦格闘ゲーム・ヒートザソウルより、
並木学作曲、『ステージ2:学校(昼)』(仮称)。昼の学校ステージで流れます。
家族を守るために死神になった黒崎一護が、朽木ルキアら仲間たちとともに戦いに身を投じていくという内容の久保帯人氏によるバトル漫画「BLEACH」の初のゲーム化作品として登場した本作。ジャンルは対戦格闘ゲームで、ソウルソサエティ編あたりまでの原作のストーリーを踏襲しつつ、久保氏監修のもとオリジナル展開も用意されている。操作キャラは6人のみとかなり限られているが、霊圧開放や霊圧奥義といった、原作の立ち回りを再現した戦闘システムが搭載されている。ストーリーモードのほか、CPUと連戦するモードや、PSPのアドホック機能を用いた通信対戦モードもあり、後にシリーズ化された。
本作の音楽を担当するのは金田充弘氏と並木学氏。効果音は岩田匡治氏が手がけている。いずれも当時ベイシスケイプに所属していた(金田氏は現在も所属している)作曲家たちである。本作以降もベイシスケイプがヒートザソウルシリーズの音楽を全面的に担当することになる。原作の洗練された雰囲気にあわせて、本作でもテクノやハウス系のシャープでスタイリッシュなサウンドが揃っている。こうした作風は後のシリーズにも受け継がれている。サウンドトラックは発売されていないため、曲名は便宜上の仮称とするが、一部の楽曲に関しては、作曲者が明記されたうえでベイシスケイプのサイトから試聴できる。
キャラ数に応じてステージの数も多くはないが、そのうちの一つである昼の学校ステージで流れるのがこの曲である。このステージは一護らが通う空座一高をモデルとしたもので、冒頭、学校のチャイムを思わせる鐘が鳴り響くと、それに続いて華やかなストリングスやクールなボイスが挿入され、非常にファッショナブルな空気感を漂わせる。独特なグルーヴを醸すリズミカルな反復は、突き抜けるような高音のストリングスによる伴奏と相まって、聴く者に爽やかで清らかな印象を与えてくれる。原作のお洒落な作風がよく表現された一曲である。
アニメの劇伴でおなじみの鷺巣さんがつくる音楽も良いですが、ベイシスケイプの描くBLEACHらしさも好きです。ちなみに試聴はこちらからどうぞ。