VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#578 『追求 ~追いつめないと』(奥河英樹/逆転裁判4/NDS)

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カプコンがおくる法廷バトルアドベンチャー逆転裁判より、

奥河英樹作曲、4の『追求 ~追いつめないと』。

裁判のクライマックスシーンで流れます。

無実の依頼人を救うべく、二転三転する真実を追い求めて法廷に臨む逆転裁判シリーズのうち、ナンバリング4作目にあたる本作。前作から7年後を舞台に、それまで主人公を務めてきた成歩堂龍一に代わり、新たに新人弁護士の王泥喜法介の活躍を描いている。新章開幕にあわせてメインキャラクターが軒並み一新されていて、数少ない続投キャラの成歩堂も7年間のうちに衝撃的な変貌を遂げたことから、従来のシリーズ作とは毛色の違う部分もすくなくない。新要素として証人の心理的な動揺を見つけて証言を引き出す「みぬく」システムが登場したほか、試験的に裁判員制度を導入するなど、全体的にシリーズの新たな方向性を模索しようとした意欲作に仕上がっている。

本作の音楽を担当するのは奥河英樹氏、木村明美田中直人)氏、堀山俊彦氏の三名。本作の総監督を担う巧舟氏も、事件のトリックに関わる劇中歌の作詞作曲(ただし実際のゲームではオフボーカルのものが収録されている)を手がけている。いずれも当時カプコンに所属していたか現在も所属している面々である。3までは各作品において作曲を務めるのは一人だけ(1は杉山雅彦氏、2は木村氏、3は岩垂徳行氏)だったが、本作から複数人体制になった。シリーズ初参加となる奥河氏や堀山氏も交えて、GBAからDSへのハードの移行に見合った、進化した逆裁サウンドが一通り揃っている。

毎度おなじみシリーズサウンドの顔とも言うべき曲が、法廷パートの山場で流れる追求BGMである。本作ではどちらかというと主人公のテーマ曲である『王泥喜法介 ~新章開廷!』(堀山氏の作曲)のほうが目立つため、この曲は使用場面が限られていて耳にする機会がすくないが、そうした逆境を跳ね返すほどのパワフルな躍動感に満ちている。『追いつめないと』という副題通り、どこか使命感に駆られたかのようなじれったさと、それとは別に、意地でも逆転無罪を勝ち取ろうとする粘り強さとが、見事な共存を果たしていて、新シリーズの幕開けを告げるにふさわしい出来栄えとなっている。

31秒あたりでぽろりと響くピアノの音色がいいアクセントになっていますね。個人的には歴代の追求(究)BGMのなかでもかなり好きな部類です。惜しむらくは最終話で流れないことでしょうか。

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