VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#582 『光芒の竜』(服部隆之/三國志V/PC)

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光栄がおくる歴史シミュレーション・三國志より、

服部隆之作曲、V(PC版)の『光芒の竜』。オープニングで流れます。

君主となって三国時代の乱世に中国統一を目指す三國志シリーズのうち、ナンバリング5作目として登場した本作。シリーズとして初めて本格的に黄巾の乱のシナリオを取り入れているのが特徴で、後漢末期から三国時代への趨勢がより明確な形で描かれることとなる。本作から新たに戦争における陣形の概念が導入され、戦略的な立ち回りができるようになったほか、国家の運営の方面では名声システムが登場し、行動次第で命令コマンドの実行可能回数や民の忠誠度に影響が出るようになった。総じて手堅くまとまっていて、PC各種やPS、セガサターンPSP、さらには最近になってスマホ向けにも移植された。

本作の音楽を担当するのは服部隆之氏と松井達夫氏。松井氏の担当曲はすくなく、大半は服部氏によるものとなっている。服部氏は映画やドラマの劇伴作曲で活躍している作曲家で、ゲーム音楽に関しては本作以前にFFや聖剣伝説のアレンジアルバムを手がけたことがあるが、実際に一から作曲するのは本作が初めてである。本作では管弦楽器をふんだんに用いた上品なシンフォニックサウンドが揃っていて、オリジナルのPC98版ではFM音源だが、PC版では氏本人が指揮した生演奏のオーケストラ音源が採用されている。サウンドトラックに収録されているものはPC版の音源のみである。

本作のオープニングを飾るこの曲は、偉大なる物語の幕開けを予感させる壮麗かつ雄大な一曲である。イントロではじりじりと焦燥感を煽るようなストリングスの低音から始まり、遠くのほうから時折ラッパが鳴ると、そこにさらにフルートなどの管楽器が合流し、30秒を過ぎたあたりで役者が揃ったと言わんばかりの大合奏が奏でられる。その威風堂々たる音使いは、粛然とした雰囲気を終始保ちつつ、天翔ける竜のごとく猛々しく響き渡り、栄光に包まれながら最後の一音を締め括る。オープニングの時点ですでに最高潮にまで気分を盛り上げてくれる一曲である。

汎用の戦争BGM『竜戦』でもこの曲のフレーズを使っていますが、そっちはがらりと印象が変わって、シンセの浮遊感あふれる音色が特徴的なアレンジとなっています。『竜戦』、それから原曲のFM音源版『光芒の竜』、あわせてどうぞ。

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