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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#595 『Rockface Rumble』(Eveline Fischer/スーパードンキーコング3 謎のクレミス島/SFC)

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レアが手がけるアクションゲーム・スーパードンキーコングより、

Eveline Fischer作曲、3の『Rockface Rumble』(『ROCKFACE RUMBLE』とも)。

5-1「クレバスをのぼれ」や6-2「ファイヤーロープ パニック」など、

ロープを用いる崖・渓谷系のステージで流れます。

スーパードンキーコングシリーズのうち、ナンバリング3作目として、スーファミ史上最高画質という謳い文句とともに登場した本作。クレミス島に探検しに行ったきり、帰りの遅いドンキーコングディディーコングを捜すべく、ディクシーコングディンキーコングが大冒険を繰り広げることになる。体が軽く機動力に優れるディクシーと、力が強く攻撃力に優れるディンキー、それぞれを使い分けてギミック満載のステージを攻略していき、道中にはボーナスコインやDKコイン、バナナバードの収集といったやり込み要素もふんだんに用意されている。グラフィックの質は非常に高く、スーファミ三部作の集大成とも言うべき仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはEveline Fischer(現姓はNovakovic)氏とDavid Wise氏。いずれも当時レアに所属していた作曲家である。このうち本作ではFischer氏がメインコンポーザーとして大半の楽曲を作曲していて、Wise氏は少数のアレンジ曲を中心に手がけている。Fischer氏はシリーズ1作目で作曲した後、2には不参加だったが本作でカムバックを果たした。ワールドミュージックアンビエントやロックの色合いを加えた独特なサウンドが揃っていて、自然豊かで湿潤なクレミス島の雰囲気をよく表している。サウンドトラックは北米版と国内版の二種類あり、曲名の表記の仕方(後者はすべて大文字)や収録曲に違いがある。

5-1「クレバスをのぼれ」、6-2「ファイヤーロープ パニック」、6-5「ロープで大さわぎ」、8-2「タル100れんぱつ」の四つの崖・渓谷系ステージで流れるのがこの曲である。かすかに風が唸るようなイントロから始まり、そこから徐々に、力強いドラムのビートが加わってじりじりと盛り上がっていくと、50秒あたりでエレキギターの鋭利な旋律が挿入され、耐え難いほどの哀切を滲ませる。その焦燥と郷愁に満ちた音使いは、特に初見殺しと名高い「ファイヤーロープ パニック」において、強制縦スクロールのさなか、ロープの最下部が絶えず燃え続ける恐怖を静かに駆り立ててくれる。

ちなみに本作はGBA向けにリメイクされたのですが、そちらはかなり音楽の毛色が変わったことで知られています。同名の曲でも全然雰囲気が違うというか、まったく別物に仕上がっていたりして、ステージに合っているかどうかはさておき、曲単体としては好きです。作曲はWiseさん、GBA版『Rockface Rumble』もあわせてどうぞ。

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(ちなみにGBA版『Rockface Rumble』は、例のファイヤーロープパニックにおいて、寄り道せずに登り切ったタイミングでちょうど環境音が入るようになっていることに留意。実際にプレイしているものを参照すると分かりやすいのでそちらも載せます)