VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#610 『BLUE RESORT』(多田彰文/爆ボンバーマン/N64)

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ハドソンが手がけるアクション・ボンバーマンより、

多田彰文作曲・八幡浩暢編曲、爆ボンの『BLUE RESORT』。

ブルーリゾートで流れます。

ボムを巧みに操って敵を撃破していくボンバーマンシリーズのうち、初のニンテンドー64作品として登場した本作。惑星のエネルギーを吸収して星を征服しようと企むアルタイルたちの野望を阻止すべく、ボンバーマンは突如現れた謎の協力者シリウスとともに共闘することになる。従来のシリーズとは一線を画する自由度の高さが売りで、広大な3Dマップを縦横無尽に移動し、十字型ではなく球状に爆発する爆弾を設置していき、ボムジャンプやボムタワーといった特殊なテクニックを駆使しながらステージを攻略していく。ゴールドカードを収集するやり込み要素も充実していて、完全クリアを狙うにはかなりの高難度を誇る仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは多田彰文氏。編曲は八幡浩暢氏が手がけている。このうち多田氏は音楽制作会社イマジンに所属する作曲家で、ゲームよりもアニメやドラマの劇伴作曲に携わることが多い。なかでも本作は氏にとってだいぶ初期に手がけた作品で、すくなくともゲームを担当するのは本作が初めてである。また、八幡氏は当時ジョーダウンスタジオに所属していた作曲家である。本作ではコミカルでSFチックな世界観にあわせて、爽やかなハウス・テクノ系サウンドが揃っている。サウンドトラックは全曲収録のうえ本作発売後まもなく登場した。

本作の楽曲のなかでもとりわけ爽快感に満ちているのが、ブルーリゾートで流れるこの曲である。四方を水に囲まれたリゾート地で、市街地の赤茶色のレンガと、それを取り巻く真っ青な海とのコントラストが映える美しいステージだが、そこで流れるこの曲もまた、さやけさとさみしさの絶妙なバランスが心地良い。波が寄せたり引いたりする光景を彷彿させるアコーディオンの震えるような音色は、グリッサンドを奏でるハープの滑らかな音使いや、豊かに寄り添うストリングスの旋律と相まって、たっぷりの清涼感とすこしの悲愴感を漂わせている。心が洗われるような癒しとノスタルジアを兼ね備えた一曲である。

懐かしいなあ、難しかったなあ、と思い出に浸りつつ、今日は秋分で夏もそろそろ終わり、ということで目一杯夏らしい曲を紹介してみました。