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#614 『インテルメッツォ』(すぎやまこういち/ドラゴンクエストIV 導かれし者たち/FC)

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エニックスがおくるRPGドラゴンクエストより、

すぎやまこういち作曲、4の『インテルメッツォ』(『間奏曲』とも)。

ファイルセレクトやチャプタークリア時のセーブ画面で流れます。

ドラゴンクエストシリーズのうち、ナンバリング4作目として、前作で完結したロト三部作に続き、新たに天空シリーズの幕開けを飾った本作。全5章からなるオムニバス形式で、章ごとに戦士や姫といった個性豊かな主人公が入れ替わり立ち替わり冒険を繰り広げながら、最終的に一つの壮大な物語を形作って合流することになる。シリーズ初となる斬新なAIによる戦闘システムと馬車による大人数での冒険が特徴で、以降もシリーズの代名詞となる「ガンガンいこうぜ」などのさくせんを設定して戦ったり、戦闘中にメンバーを入れ替えて攻略したりといった新たな遊び方が生まれた。後にPSやDS、スマホ向けにリメイクされた。

本作の音楽を担当するのはすぎやまこういち氏。おなじみドラクエのシリーズサウンドの生みの親で、本作でももちろん、リメイク版のアレンジ含めて単独で音楽を手がけている。本作では章(正確にはパーティの先頭にいるキャラクター)ごとにフィールド曲が異なり、通常戦闘曲にも一部変化があるなど、当時としては画期的な仕様の数々を取り入れている。サウンドトラックはオリジナル音源のほか、交響組曲版(NHK交響楽団ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団東京都交響楽団の三種類)、エレクトーン版、ブラス版など、趣向を凝らして様々なアルバムが発売されている。

ファイルセレクト、すなわち冒険の書を選択する際の画面や、各章クリア後に表示されるセーブ画面で流れるのがこの曲である。『序曲』と並んでドラクエシリーズの顔とも言うべき抜群の知名度を誇る馴染みの曲であり、本作で初登場して以来(それ以前の同シーンでは無音だったり別の曲があてがわれたりしていた)、以降の作品でもほぼ欠かすことなく使われている。ピチカートによる軽快で陽気な旋律と、それを追うように奏でられる滑らかなアルペジオとで織り成すアンサンブルが、ごく短いフレーズの反復でありながらも、いつまでも瑞々しい雰囲気を醸し続けている。間奏曲らしく、オープニングからいざゲームを始めるまでの幕間の小休止を楽しく彩ってくれる一曲である。

シリーズの代表的な曲ですね。全作品ではありませんがSFC版3~8のまとめがあるので、あわせてどうぞ。

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