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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#622 『パウダリークリフ(昼)』(佐藤和史/デジモンワールド リ:デジタイズ/PSP)

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トライクレッシェンドと24Frameがおけるデジタル育成RPGデジモンワールドより、

佐藤和史作曲、リ:デジタイズの『パウダリークリフ(昼)』(仮称)。

昼のパウダリークリフで流れます。

デジモンワールドシリーズのうち、外伝を除き5作目、X以来7年ぶりの新作として登場した本作。デジタル生命体を育成するゲーム・デジタルモンスターに熱中していた主人公は、突如届いた謎の暗号に導かれるようにして友人たちとともにゲームの世界に迷い込むことになる。初代のゲーム性を継承し、時間の概念はもちろん、食事やしつけ、トレーニング、街の繁栄など、おなじみの要素が軒並み復活している。デジモンを育成し、バトルさせ、一緒に冒険する楽しさを再び味わえるような原点回帰を遂げた仕上がりとなっている。後に新ストーリーや新システム、さらには多数の新規育成可能デジモンを加えた完全版のデコードが3DSに登場した。

本作の音楽を担当するのは佐藤和史氏。デジモンシリーズに関わるのはおそらく本作が初めてで、シリーズサウンドでおなじみの山田耕治氏や石川敏氏らが不参加であるなかか、全曲単独で作曲している。初代同様、フィールド曲は昼と夜とで切り替わるが、昼夜でメロディーラインが異なる初代と比較して、本作では同じフレーズを用いた別アレンジとなっている。平原や砂漠、火山や人工の城など、舞台となるファイル島の雄大な景観に見合ったバラエティ豊かな楽曲が揃っていて、いずれも初代の音楽性に通ずるデジモンらしさを備えている。サウンドトラックは現在に至るまで未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

パウダリークリフ、終盤に訪れるこの沈没船と雪山のフィールドは、入り組んだ地形と船の残骸とを、一向に降りやむ気配のない細雪が覆い隠す切り立った山岳地帯である。昼間のあいだにそこで流れるこの曲は、アコースティックギターの叙情的な音色と、凄まじいほどの寂寥感を漂わせる笛の音色が美しい一曲である。凍るような冷たさとは裏腹に、温かな郷愁を誘うような音使いが印象的で、要所要所に挿入されるタンバリンや鉄琴の静かな音色と相まって、強烈すぎる哀愁を放っている。夜は一転、電子音の眩いばかりの煌びやかな和音が曲全体を支配し、より幻想的でより浮世離れした雰囲気を醸し出す。

氷雪系のフィールドというと初代のフリーズランドを思い出しますが、ずっとゴーッと風が吹き荒ぶ音が聴こえるあれとはまったく別物ですね。パウダリークリフの夜もあわせてどうぞ。

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