アートディンクがおくるアクション・ドミノ君をとめないでより、
仁志田竜司・村上慎吾作曲、『コンビニにほえろ!(ステージ2)』(仮称)。
2面道中で流れます。
ドミノ倒しをテーマにしたステージクリア型アクションとして、自走するドミノ牌ことドミノ君を操作してゴールを目指す本作。操作は至って単純、走り続けるドミノ君の速度や角度を調整するだけで、その後ろに自動的に並べられるドミノ牌を使って、その倒れる力を利用して各ステージに設置された仕掛けを作動していくことになる。ステージは全6面からなり、障害物やスイッチなどが張り巡らされたギミック満載で愉快な出来となっている。また、ドミノ君以外のプレイアブルキャラクターも用意されていて、それぞれ個別エンディングがあるなど、細かいところまでつくり込まれている。明快なゲーム性とは裏腹に、ハイスコアを狙うには緻密な連鎖が要求されるシビアな仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは仁志田竜司氏と村上慎吾氏。アートディング所属の作曲家たちである。このうち仁志田氏は当時、作曲家デビューしてから間もない駆け出しだった。本作ではアクションでありながらもパズル要素の強い作品であるため、思考力を高めさせてくれるようなシャープなテクノサウンドが揃っていて、遊び心あふれる鮮やかなステージの彩色とあわせて、独特な奥深さを感じさせる。サウンドトラックは発売されていないため、曲名は便宜上の仮称とする。
ステージ2「コンビニにほえろ!」は読んで字のごとくコンビニをモチーフにしていて、ガーナチョコやおっとっと、カロリーメイトにコアラのマーチといった実在の商標が数多く登場する楽しいステージである。そこで流れるこの曲は、軽快なリズムとビートが紡ぐ無機質な曲調が印象的で、機械的だが非常にノリの良いトラックに仕上がっている。曲中盤に"Here we go!"というボイスが挿入されると、いっそう軽妙さに磨きをかけ、デトロイトテクノ風とも言えるリズムパターンが独自の浮遊感を演出する。ステージの視覚的な面白さに、聴覚的な心地良さをうまくミックスした一曲である。
ここのギミックは例に漏れずいろいろ個性的で、奇抜なセンスですね。