VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#635 『Eleganza』(nekono/カオスコード/AC)

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F K Digitalが手がける2D対戦格闘ゲーム・カオスコードより、

nekonoことonoken作曲、『Eleganza』。クティーラのステージで流れます。

オーストラリアの開発会社F K Digitalの処女作として、日本のアーケード向けの作品として登場した本作。カオティクスと呼ばれる無限のエネルギー源の発明に成功した未来を舞台に、その発明者が失踪に際して残した謎の言葉・カオスコードの真相を解明すべく、連合政府や敵対組織、野心に満ちた者たちがこぞってカオスコード争奪戦に乗り出すことになる。サブカルチャー寄りの作風に沿って、操作キャラはいずれも個性豊かな逸材揃いで、システム面で特徴的なのは、スキルセレクトにより四種類の技から任意で二つ選んでカスタマイズできるほか、ダッシュの方式を、移動距離が短いかわりに行動キャンセルが効くステップと、素早く長距離を駆け抜けられるランから選択できることである。好機を逃さず必殺技ゲージを溜め、相手の動きを読んで正確な位置取りを把握することが肝となる戦略性あふれる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはMintJamのkya氏とsetzer氏、-45氏、Cheng氏、nekono氏、公氏の総勢六名の作曲家たち。このうちMintJamは二人組のロックバンドで、kya氏、setzer氏ともにすでに脱退している。また、nekono氏はBMS界隈で有名なonoken氏と同一人物(逆さ読みの名義)である。本作ではそのタクティカルでスタイリッシュな雰囲気にあわせて、テクノやトランス、ワールドミュージックなど、気鋭のアーティストたちが紡ぐ様々な音楽ジャンルが入り混じっている。サウンドトラックは各種エンディングの短い曲や乱入時のジングルも含めて収録されている。

異界からやってきた自称リリカルマジカルワンダフル魔法少女・クティーラは、多彩な設置技や飛び道具を多く持ちつつ、近距離での打撃もこなせる遠近両用のキャラである。その彼女のテーマ曲として流れるこの曲は、イントロから凄まじい疾走感を持つストリングスの速弾きが印象的なケルトサウンドで、さながら呪文のように唱えられる妖艶なコーラスが華を添える。その幻想的で魔術的な音使いは、クトゥルフ神話出身の彼女らしいエキゾチックな優雅さを感じさせ、ループを繰り返すたびに正気と狂気の境界線が曖昧になっていくような魅惑の中毒性を誇る。最初から最後まで最高の盛り上がりを保ち続ける一曲である。

変幻自在な感じが見事に表現されていますね。曲名通り、とてもエレガントです。