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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#651 『DARK CITY (STAGE 6)』(Nick Wood/ゲート オブ サンダー/PCE)

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ハドソンがおくる横スクロールシューティング・ゲートオブサンダーより、

Nick Wood作曲、『DARK CITY (STAGE 6)』(仮称)。6面道中で流れます。

ハドソン製では珍しい横スクロールシューティングとして登場した本作。資源強奪を繰り返す超犯罪組織・オベロンを倒すべく、銀河特装の秘密隊員・ホークとエスティーが新鋭戦闘兵器を駆って出動することになる。自機のハウンティドッグで迫りくる敵を掃討しつつ、味方機のワイルドキャットから補給を受けて機体を強化していき、武器や自機のスピードを適宜切り替えながら全7面構成のステージを攻略していく。シンプルな操作性だが、攻撃手段や攻撃方向を瞬時に変えられる点が特徴的で、ヴィヴィッドな色調とダイナミックな演出が、ハードSFの世界観を鮮やかに彩る。後にバーチャルコンソール(ただしWii限定で現在は配信終了)やゲームアーカイブスにも移植された。

本作の音楽を担当するのはNick Wood氏。日本に住むイギリス出身の作曲家で、特にテレビCMの音楽を幅広く作曲していることで知られる。ゲーム音楽に関しては本作を担当したのち、同じくハドソンの超英雄伝説ダイナスティックヒーローの音楽も手がけている。本作ではCD音源を活かした硬派なエレキギターサウンドが勢揃いしていて、ド派手なハードロックを堪能できる仕上がりとなっている。サウンドトラックは発売されていないため、曲名は便宜上の仮称とする。

ステージ6「DARK CITY」の道中で流れるのがこの曲である。ラストステージの一つ手前ということで、暗黒に覆われた街を征く場面を彩るこの曲は、イントロから力強い和音を掻き鳴らす疾走感あふれるロックナンバーに仕上がっている。息もつかせぬ怒涛の勢いで奏でられるエレキギターの轟音は、同様に凄まじい激しさを誇るドラムのリズムとともに空前絶後の昂揚感をもたらし、闇のなかを華麗に疾駆する爽快感を鮮烈に印象づける。クライマックスまであと一息、スパートをかけて力の限り突き進むさまを見事に表現した一曲である。

曲の良さや激しさも含めて、全体的にサンダーフォースっぽい(一説によると一部開発スタッフが共通しているらしい)ですよね。