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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#673 『ウィンターズホワイト』(鈴木慶一・田中宏和/MOTHER2 ギーグの逆襲/SFC)

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任天堂がおくるRPG・MOTHERより、

鈴木慶一田中宏和作曲、2の『ウィンターズホワイト』。ウィンターズで流れます。

MOTHERシリーズのナンバリング2作目として、前作から5年後にハードを移してスーパーファミコンで発売された本作。近所に落ちた隕石から現れた未来人により、侵略者ギーグの襲来を予言された主人公は、ギーグの野望を阻止すべく世界を巡る旅をすることになる。前作譲りのアメリカンな街並みに加え、砂漠に海に大都会に、魔境や精神世界に至るまで、冒険の舞台は実に様々で、ときには王道な冒険譚ながらもサイケデリックな要素も含まれる。個性的な戦闘システムや味のあるシナリオと相まって、大人も子供も誰でも楽しめる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは前作から引き続き参加する鈴木慶一氏と田中宏和氏に加え、上野利幸氏と金津宏氏の四名。このうち主に当時任天堂に所属していた田中氏(サウンドディレクターおよびサウンドプログラマーも兼任)と、ロックバンドのムーンライダーズに属する鈴木氏が中心となって作曲している。本作は前作同様、音に関するこだわりが深く、ポップミュージック、現代音楽、賛美歌、果てにはアメリカ国歌などを綯い交ぜにしたバラエティ豊かな楽曲のみならず、スーファミのサンプリングを駆使した臨場感のあるボイスや効果音が数多く用意されている。サウンドトラックは大まかに場面ごとにトラックが分かれ、メドレー形式で収録されていて、未収録曲が非常に多い。

ウィンターズ、北部の降雪地帯であり、パーティに加入するメンバーの一人(ジェフ)が住む寄宿舎のある集落において流れるのがこの曲である。その牧歌的な曲調は、まるでクリスマスキャロルのような趣があり、シャカシャカと規則的に鳴るタンバリンの音色が心地良く響き渡る。旋律そのものは穏やかだが、すこし切なげな雰囲気を漂わせていて、雪に閉ざされた銀世界の寂寥感をよく表現している。寒々としつつも温もりが感じられる一曲である。

寒い日が続いているようなので、冬っぽい曲を紹介してみました。『スノーマン』(田中さんの作曲、2では寄宿舎内でアレンジがかかる)と双璧をなす出来だと思っています。ファミコン原曲とあわせてどうぞ。

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