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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#702 『上海紅茶館 ~ Chinese Tea』(ZUN/東方紅魔郷 ~ the Embodiment of Scarlet Devil./PC)

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上海アリス幻樂団が手がける弾幕シューティング・東方Projectより、

ZUN作曲、紅魔郷の『上海紅茶館 ~ Chinese Tea』。3面道中で流れます。

東方Projectの第6弾にしてシリーズで初めてWindowsに対応した本作。紅色の妖霧に覆われた幻想郷の異変を解決すべく、巫女の霊夢と魔法使いの魔理沙は霧の向こうの洋館を目指すことになる。全5+1面(難易度ノーマル以上でノーコンクリアすれば6面が解放される)構成で、さらにクリア後にはエクストラステージが加わる仕組みとなっている。特筆すべきはスペルカードシステムが本作で初登場したことで、自機であればボムの特殊攻撃として、敵機であれば変則的な弾幕の攻撃パターンとして作用する。総じて東方Project知名度向上に大きく貢献した作品である。

本作の音楽を担当するのはZUN氏。おなじみ上海アリス幻樂団の主宰で、作曲はもちろん開発全般に携わっている。和風の世界観で知られるシリーズでも、本作は特に洋館や吸血鬼といった洋風のモチーフが多く登場することから、いつも以上に和洋(ときには中華も)折衷な楽曲が揃っている。ZUN氏本人による楽曲の個別コメントは恒例のMusic Roomやおまけのテキスト、後の資料などに詳しく記載されている。

3面「紅色の境 ~ Scarlet Land」の道中で流れるのがこの曲である。境というだけあってこのステージ以降はいよいよ洋館に足を踏み入れることになるが、そうしたターニングポイントをこの曲は華やかに彩ってくれる。トランペットの勢いあふれる旋律に、艶美で流麗なピアノの音色が加わることで、明るく楽しく、それでいてほのかな幽愁が薫るような繊細な雰囲気を醸し出している。ちなみに氏曰く本作は「開発当初は東方紅茶館というタイトルだった」らしく、「この曲は印象的な曲になると思って」ゲームタイトルに通ずる曲名を付けたとのことである。

晦日は温かい紅茶を飲んでゆっくりお過ごしください。セルフアレンジCDの夢違科学世紀から、弦楽器をフィーチャーしたロング版もあわせてどうぞ。良いお年を。

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