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#713 『そしてわたしの名はブッキー』(下村陽子/スーパーマリオRPG/SFC)

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任天堂スクウェアが手がけるアクションRPGスーパーマリオRPGより、

下村陽子作曲、『そしてわたしの名はブッキー』。ブッキータワーの後半で流れます。

マリオシリーズ初のRPGとして、任天堂スクウェアの共同開発でつくられた本作。今度のマリオは天空から突如降ってきた謎の剣をめぐり、はぐれてしまったピーチ姫を探しつつ、異世界からやってきた未知の征服者・カジオー軍団に立ち向かうことになる。マリオシリーズならではのジャンプといったアクション要素に関しては、マップ上だけでなく戦闘中でも、タイミングよく繰り出すことで有利に進められるアクションコマンドというシステムが導入されている。ユニークなキャラクターたちが織り成すコミカルで斬新なシナリオと相まって、マリオの世界観でのRPGを隅々まで堪能できる仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは下村陽子氏。過去作(近藤浩治氏によるマリオ、植松伸夫氏によるFF)の楽曲のアレンジもある。下村氏と植松氏は当時スクウェアに所属していて、近藤氏は今も任天堂に所属しているおなじみの作曲家である。下村氏は本作以降、系譜を継ぐマリオ&ルイージRPGシリーズでも作曲していて、本作ではその原点となるようなユーモアとペーソスの入り混じった個性的な楽曲群が揃っている。サウンドトラックはパックンフラワーのCMソングを除き全曲収録されている。

物語中盤に訪れるブッキータワーのうち、後半の、塔の主であるブッキーが自己紹介をする場面以降で流れるのがこの曲である。前半の小洒落たラウンジミュージック風な『ここはブッキータワーでございます』と同じく渋めな一曲で、どことなく癖のあるダンディーなリズムが、ジャズやブルース、ブギウギを思わせる独特な魅力を醸し出す。ブッキー自体、見た目は壮年の髭男、中身は天然で支離滅裂、非常に奇抜な思考回路と言語センスの持ち主という変わったキャラだが、そうした唯一無二の彼らしさを、曲名もあわせて小気味よく表現している。

例えるなら前半の曲は優雅なロビーで後半は派手なカジノっぽい雰囲気、という感じですかね。『ここはブッキータワーでございます』もあわせてどうぞ。

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