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#727 『DARK LEGACY』(BaSTeT/beatmania IIDX 21 SPADA/AC)

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コナミが手がける音楽シミュレーション・beatmania IIDXより、

BaSTeT(猫叉Master)作曲、21 SPADAの『DARK LEGACY』。収録曲の一つ。

beatmania IIDXシリーズのうち、ナンバリング21作目として登場した本作。イタリア語で剣を意味する副題のもと、赤と黒を基調とした中世ダークファンタジー風のインターフェースが特徴である。オープンユアワールドシステムの導入により、一人プレイの際に同一クレジットでシングルプレイとダブルプレイを任意に切り替えられるようになったほか、リザルト画面が大幅にリニューアルされ、FAST/SLOWの判定タイミングが常設表示されるようになった。テンキーの操作性の向上やお気に入り機能の追加など、細かいところも含めて全般的に改良された仕上がりとなっている。

本作では過去曲を含めぜんぶで800曲以上収録されていて、うち本作初出の新曲は89曲である。特に本作では〈J-CORE〉、〈UK HARDCORE〉、〈FRENCHCORE〉など、ハードコア系の楽曲が、デフォルトの収録曲の時点で非常に充実しているのが特徴で、それに隣接するガバやユーロビートドラムンベースといったジャンルも潤沢に取り揃えられている。サウンドディレクターはいずれもコナミ所属のL.E.D.(角田利之)氏と猫叉Master(佐藤直之)氏が務めていて、通常の名義以外にも変名義を用いていくつか新曲を書き下ろしている。サウンドトラックはそれぞれ収録曲が異なる2種類が発売されているほか、連動合同イベントのよみがえったBEMANI遺跡についても別途音源化されている。

稼働開始当初から存在するデフォルト曲として、〈DARK ELEMENT〉というジャンルのもとで収録されているのがこの曲である。オーケストラが紡ぐ華麗な旋律に、プログレッシブな印象を与えるドラムビートが組み合わさることで、いかにもダークファンタジーらしい幻想的な空気感とドラマチックな悲愴感を表現している。憎しみに身をやつす青年の姿が描かれたムービーと相まって、刺激的な物語の幕開けを予感させるような一曲である。譜面に関しては、中盤以降は特に高速乱打や二重階段といった難所があり、配置は整然としているものの、BPM196という速さに対応し切れるかが肝となる。なお、後に正式に明かされたことだが、作曲者は猫叉Master氏本人であり、変名義のBaSTeT(バステト)とはエジプト神話における猫の女神を指す。

ムービーの最後の『「闇の遺産」と。』から剣で一閃するような効果音が鳴って、曲名に繋がるところが結構粋ですね。