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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#756 『昨日の友は今日の敵』(工藤吉三/メタルサーガ ~荒野の方舟~/iOS・And)

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サクセスがおくる賞金稼ぎRPGメタルサーガより、

工藤吉三作曲、荒野の方舟より『昨日の友は今日の敵』。

グレートウォール戦で流れます。

データイーストの戦車と人間のRPGメタルマックスシリーズの後継作にあたるメタルサーガの基本無料アイテム課金型アプリとして登場した本作。荒廃した近未来を舞台に、賞金稼ぎのハンターたちを擁する地上艦兼移動都市・ランドシップをめぐり、過酷な戦いの火蓋が切られることになる。自由にキャラメイクした最大4人までのパーティを編成し、戦車や銃火器を駆使して賞金首が潜むダンジョンを攻略し、狩りで得た報酬を元手にさらに装備や乗り物を強化していく。ひたすら狩りまくるハクスラ風のゲーム性が特徴で、課金要素は通常のゲーム進行に影響しない程度の控えめなバランスを保っている。シリーズの原点回帰を目指した仕上がりとなっている(現在はサービス終了済み)。

本作の音楽を担当するのは工藤吉三氏。音楽制作会社ベイシスケイプに所属する作曲家で、メタルマックスメタルサーガシリーズシリーズに携わるのは本作が初めてである。本作では作曲に加えてサウンドディレクションも手がけている。本作の楽曲は、鉄と油と硝煙と砂嵐が吹き荒れるシビアな作風にあわせて、隆盛と復興を繰り返す世界ならではの多様な文化や生態系を表現すべく、曰く「世界観の背骨を支えられるような」サウンドを目指して、ロック、メタル、オーケストラ、ハードコアなど、非常に雑多な音楽ジャンルを組み合わせた激しい曲調のものが揃っている。サウンドトラックはサービス開始前の段階で先行販売され、主題歌や短いジングル、氏による全曲解説のブックレットも含めて発売された。

2017年のイベント「偉大な壁を乗り越えよ!」にて登場する賞金首・グレートウォールとは、読んで字のごとく巨大な壁のことであるが、そのグレートウォール戦で流れるのがこの曲である。相手が壁だから佇むばかりで反撃できないはず、と考えるのも束の間、防衛システムが作動して本格的な死闘を繰り広げることになり、そうした苛烈なシチュエーションをエレキギターの速弾きが鮮やかに彩ってくれる。イントロから爆速で飛ばすスピーディーなテンポが印象的で、即興ラップのような形式で無線機の音声を思わせるデジタルボイスが挿入されることで、ますますエッジの効いた先鋭的な雰囲気に磨きをかける。鉄のように強靭で、油のように濃厚で、硝煙のように熱量たっぷりで、砂嵐のように猛烈な勢いを誇る一曲である。

もともと使用箇所が限られた曲で、サービス終了して余計に影に隠れてしまいそうですが、大好きな曲です。ちなみにサントラが発売されたのは2015年ですが、イベントが実装されるまで長らく未使用曲という扱いだったので、楽曲の登場年はイベントにあわせて「2017年」としています。似たような曲名がアトリエにもありますが、それの紹介はまた今度。