Insomniac Gamesがおくるアクション・ラチェット＆クランクより、
Michael Bross作曲、オールフォーワンの『Aldaros Plains』。
アルダロスプレーンで流れます。
惑星探索のアクション要素と多彩な武器を操るシューティング要素が融合したラチェクラシリーズのうち、協力プレイを軸としたスピンオフにあたる本作。銀河中の生き物を集める謎の機械・エフェメリスによって未知の惑星へと連れてこられたラチェット、クランク、キャプテン・クォーク、ドクター・ネファリウスは、成り行きで四人の力を合わせて星を救うことになる。おなじみラチェットとクランクのコンビに加えて、敵役のネファリウスと銀河大統領になったクォークとも協力し、各キャラの特徴を生かしてステージを攻略していく。同じガラメカ（武器）を複数人で使用すると性能が強化されるなど、オンラインでもオフラインでも最大4人までのCo-opに特化していて、それに伴ってカメラの視点変更が不可になったほか、ゲームバランスもマルチ前提の調整が施されている。UIがやや不便などといったシステム面の瑕疵もあるが、協力の楽しさを前面に押し出した仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのはMichael Bross氏。アメリカ出身の作曲家で、ラチェクラシリーズに参加するのは本作が初めてである。それまで大多数のシリーズ作品を手がけてきたフランス出身のDavid Bergeaud氏に代わり、本作以降、Bross氏が担当することが多くなる。本作では銀河をまたにかける大冒険を彩るにあたって、オーケストラやコーラスを駆使した勇壮かつ幻想的な電子音楽が揃っている。サウンドトラックについては、一部楽曲を収録したものがデジタル配信されている。
アルダラスプレーンで流れるのがこの曲である。9つあるエリアのうち、2番目に該当する序盤のマップで、赤茶色の木々が生える浮島が並ぶ神秘的な景色が印象的である。その神秘を一際引き立たせるのが、イントロから小刻みに震えるストリングスと透き通るようなクワイアによる壮大なアンサンブルである。メインテーマの旋律を取り入れながら、40秒過ぎでハープの柔らかな音色が響くと、そこから徐々に勢いづいていき、1分あたりになると今度は管楽器が力強く鳴り渡る。続いて1分半からしばらく弦をはじくピチカートによる間奏が紡がれ、その軽快な音使いが冒険心を掻き立てる。息をのむような美しさと、好奇心をくすぐるような瑞々しさを兼ね備えた一曲である。
ドラマチックなメリハリに満ちたメインテーマを、テンポを落としてファンタジックな色合いを強めた感じのアレンジですね。メインテーマ『All 4 One』もあわせてどうぞ。
